葬儀情報源
当センターの紹介サービスの背景にありそうな葬儀を取り巻く状況や、葬儀情報を扱っているサイト、参考書籍を紹介いたします。
行政における葬儀に関わる情報
国民生活センター
「大切な葬儀で料金トラブル発生!−後悔しない葬儀にするために知っておきたいこと−」(2015年)
全国の消費生活センター等に寄せられる葬儀サービスに関する相談が増加傾向にあります。
葬儀で提供されるサービスは多岐にわたり費用の項目が複雑であることや、親しい人との死別という事態に冷静な対応ができなかったり、葬儀社の説明や消費者の理解が不足していたりすると、葬儀の料金やサービス内容に納得できずにトラブルになることもあります。
そこで、最新の相談事例を紹介し、トラブルの拡大防止のため、消費者に注意を呼び掛けています。
>>大切な葬儀で料金トラブル発生!−後悔しない葬儀にするために知っておきたいこと−(2015年12月、PDFファイル)
「増加する葬儀サービスのトラブル」(2006年)
実は、2015年の上記の注意喚起の以前の2006年にも、「増加する葬儀サービスのトラブル」という資料が公表されていました。消費者保護の環境整備が不十分な葬儀サービスについて、主な相談事例をまとめ、消費者被害の未然・拡大防止に資するために情報提供されていました。
>>増加する葬儀サービスのトラブル(2006年6月、PDFファイル)
公正取引委員会
「葬儀サービスの取引実態に関する調査報告書」(2017年3月)
従来型の「一般葬」が減少傾向にある一方、「一般葬」に比べ、参列者数が少ない、葬儀日数が少ない、葬儀費用を低く抑えることができるといった特徴を有する「家族葬」「直葬」等が増加傾向にあることがわかります。葬儀の取扱件数は死亡者数の増加に応じて増加するものの、葬儀1件当たりの費用は減少傾向をたどっていることもわかります。
>>「葬儀サービスの取引実態に関する調査報告書」(2017年3月、PDFファイル)
公正取引委員会
「葬儀サービスの取引実態に関する調査報告書」(2005年)
身内の葬式の際、葬儀社側から見積書を渡されなかった施主が35.8%に上っていることなどを明らかにしています。こうした葬儀業者と消費者との取引の現状の調査を通して、葬儀業者に葬儀サービスの内容や料金について、詳細な情報を消費者に提供するように促しています。また、葬儀業者との取引において、消費者にも次の3つの留意点に注意するよう促しています。
1、故人が亡くなって以降の葬儀業者との打合せにおいて、葬儀サービスの内容および料金の書かれた見積書を受けるとともに、葬儀サービスの内容を具体的な項目および料金が明らかにされた価格表等により理解した上で契約することが望ましい。
2、葬儀当日の会葬者数が当初の予想を上回る場合や、当日の天候の変化等により、追加料金の支払いが発生し得ることに十分留意することが望ましい。
3、互助会加入契約を締結する際、その契約に関する諸条件の内容を十分に理解することが望ましい。
>>「葬儀サービスの取引実態に関する調査報告書」(2005年7月、PDFファイル)
>>「同」添付資料(PDFファイル)
総務省
「葬祭業の取引の適正化に関する調査の結果」(2007年)
総務省の近畿管区行政評価局の調査です。誇大広告、不透明な価格設定、不分明な契約内容等の問題点が指摘されている葬儀業について、消費者保護の観点から実態調査を行っています。市民2000人を対象に意識調査も実施しています。総務省の行政評価・監視活動で、葬祭業を総合的に取り上げるのは全国で初めてだそうです。
>>「葬祭業の取引の適正化に関する調査の結果」(2007年10月、PDFファイル)
経済産業省
「安心と信頼のある『ライフエンディング・ステージ』の創出に向けた普及啓発に関する研究会報告書」(2012年)
「ライフエンディング・ステージ」とは、人生の完成期ともいえるライフステージの最終章に位置付けられる領域を主な範囲とするもので、人生の終末や死別後に備えた事前準備(生前からの準備)を行うことが含まれています。この報告書は、葬儀だけを扱うものではありませんが、周辺領域の多岐にわたる考察がされています。
>>「安心と信頼のある『ライフエンディング・ステージ』の創出に向けた普及啓発に関する研究会報告書」(2012年4月、PDFファイル)
一般消費者アンケート調査結果(安心と信頼のあるライフエンディング・ステージの創出に向けた調査)
業界サーベイアンケート調査結果(葬祭及び葬祭関連サービスの実態に係るアンケート調査)
葬祭業者アンケート 調査結果(葬祭業者のサービス実態に関するアンケート調査)
>>「実態・調査結果編」(PDFファイル)
>>「参考資料(調査結果詳細)」(PDFファイル)
東京都生活文化局
「葬儀にかかわる費用等調査報告書」(2002年)
葬儀費用や葬儀についての意識や価値観について調べたものです。葬儀社側からは、祭壇などの品目につての最多価格帯や最高価格帯、最低価格帯を調査したり、依頼者側からは、葬儀社選択理由や斎場選択理由、葬儀の規模、不満点など詳細にわたり調査をしています。10年以上前の資料ですので、この資料と上記の資料類を見比べることにより、費用を中心に葬儀の傾向を知るのに役立ちます。
>>葬儀にかかわる費用等調査報告書(2002年3月、PDFファイル)
書籍での葬儀情報
葬儀一般情報
「葬儀と供養のすべて」(葬儀・霊園文化研究会・編、日本文芸社、1000円)
葬儀から法要までコンパクトに解説する本。お通夜やお葬式における喪家や会葬者に必要な知識や情報・費用について、臨終から精進落としまで順を追って取り上げ、いざという時に役立つように解説しています。
「葬儀と供養・法要小百科」(石田達峯・著、日本文芸社、880円)
日蓮宗の住職が書いた本。故人を供養するという、葬儀の意味に照らし合わせて、臨終から法要までのさまざまな場面における、考え方と進め方をまとめています。
「冠婚葬祭心得」(谷沢永一・著、新潮社、1050円)
冠婚葬祭の儀礼に処する心得を説いた教養書。冠婚葬祭の儀礼は社会的な知恵の結晶だとして、そのようになってきた理由を、儀礼の根本にある人間の気持ちに焦点をあてて探っています。
「エンディングプラン葬儀費用編」(月刊消費者特集号、財団法人日本消費者協会・編、360円)
葬儀費用に的を絞り解説する30ページ弱の小冊子。葬儀費用の内訳である、葬儀一式費用や飲食接待費、寺院費用について項目別に概略を示しています。
「葬儀のあとのお金と手続き事典」(三浦繁・著、新星出版社、1260円)
葬儀後のどうするに答える本。葬儀費用の精算から、お墓、生命保険・国民年金の手続き、相続まで、葬儀の後に必要な届出や手続きなどの事柄に絞って解説しています。
社葬
「社葬〜準備と対策のすべて」(碑文谷創・著、出版文化社、3000円)
総務部などの企業担当者の視点で社葬の全体像を描いている本。導入部には、架空の具体的なシミュレーションを設け理解を助けています。ほか、社葬の概念、分類、展開例、実際的な知識を解説しています。
「社葬ー進め方と税務」(田中義幸/北山現・共著、税務経理協会、1575円)
公認会計士と税理士が社葬における経理上、税務上の問題について解説する本。社葬の税務、弔慰金・退職金・保険金の税務、遺族の税務について、Q&A形式で構成しています。
葬儀と葬儀社をより深く理解するために〜葬儀社の社員が書いた本など
「葬儀屋さん」(八尋一郎・著、葦書房、1407円)
元新聞記者の著者が4年間葬儀業界で暮らして、見聞きしたり感じたことをまとめた本。葬儀の仕事や葬儀社の社員の姿が描かれているとともに、死や葬儀についても元ジャーナリストならではの視点で考察されています。
「葬儀屋さんの胸の内」(尾出安久・著、朝日ソノラマ、1470円)
現役の葬儀屋さんが書いた本。一般的な冠婚葬祭の本では知ることができない、葬儀屋さんの苦労や苦悩、どういうところに気を配って仕事をしているのか、感謝されたときの喜びなどが語られています。
「日本の葬式」(井之口章次・著、ちくま学芸文庫、1260円)
民俗学者が葬式を考察した本。全国各地の民俗調査を通して、広範な例を比較研究し、それらを題材にして葬送儀礼の意義や意味を探っています。その当然の帰結として、日本人の霊魂観にまで話は及ぶことになります。勉強熱心な葬儀社の人が読んでいます。
「葬儀概論」(碑文谷創・著、表現文化社、10000円)
葬儀社の人が読む本。葬祭業に従事する人の参考書であるとともに、葬祭ディレクターの資格を目指そうとする人の必読の書です。葬儀の意味や歴史、実際の知識、社葬・団体葬、日本の宗教の概要、
関連法規などを解説しています。
葬儀と葬儀社の裏情報
以下に取り上げる本は、葬儀社と病院との癒着の実態や悪徳業者の手口、悪徳宗教者など、葬儀社を取り巻く裏事情を描いています。
「葬式の値段にはウラがある」(黒木昭雄・著、草思社、1470円)
「死んでも死ねない葬儀屋裏事情」(赤木太陽・著、ミリオン出版、1050円)
「死体は商品」(有川一芳・著、データハウス、1223円)
「お寺に聞けない仏事の知識」(加賀雄治・監修、東京書店、1300円)