社葬の傾向と流れ
合同葬やお別れ会という形が一般的になり、小規模な会社も社葬を行う流れが増えてきました。社葬には、一般葬のように通夜・告別式を行う方法と、密葬をした後、2カ月後くらいまでの間に行うお別れ会や偲ぶ会などで行なう方法があります。遺族と会社が合同で行う合同葬の場合には、通夜を近親者のみで行い、告別式を社葬で行う方法もあります。
社葬の傾向
社葬というと、大企業が莫大な費用をかけて行う葬儀と思われている方も多いと思いますが、近年、合同葬やお別れ会というやり方が一般的になり、小規模な会社でも遺族と会社の合同で葬儀を行うことでお互いに葬儀費用の負担が軽減されるなどの理由から、今まで社葬など考えもしなかった会社が合同葬で葬儀を行うという流れが増えてきました。
また、規模の大きな会社などでも景気の悪化により社葬にかけられる費用を削減せざるをえない状況の中において、大がかりな通夜・告別式を行わず、お別れ会や偲ぶ会という形で、近親者による密葬の後、時間を置いて社葬や団体葬を行う企業・団体が増えています。
社葬の流れ
社葬の一般的な流れです。葬儀の形式は、一般的に故人が信仰していた宗教に沿ったかたちでで行われます。
なお、遺族と会社での合同葬の場合にも、おおむね同様の流れで進行します。
項目 | 内容 |
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ご逝去 | 会社へ連絡をします。 |
取締役会の開催 | 遺族の意向確認、 社葬を依頼する葬儀社の決定、日時、予算、場所など、社葬についての細かな内容を決定し、議事録を作成します。 |
社葬告知 | 関係各所に社葬を行う旨の連絡をします。 通夜・告別式を行うため、早急にお知らせする必要がありますので、連絡漏れが無いように注意が必要です。 関係各所に電話やファックスなどでお知らせします。 |
社葬/通夜・告別式 | 社葬にて通夜・告別式を行います。 |
火葬 | ご家族・ご親族、またご縁の深かった方などが火葬場へ向かいます。 |
社葬(お別れ会・偲ぶ会)の流れ
規模が大きくなる社葬では、決定しなくてはならない事項も多く、綿密な準備が必要になります。
お別れ会は、遺族・親族等で密葬を行ってから約2カ月くらいまでの間に行ないますので、ゆとりを持って準備を進めることができ、また、ご参列される方にとっても予め日程が決まっているので予定が立てやすく、多くの方が参列される葬儀には適した方法であると思います。
お別れ会や偲ぶ会の場合、宗教色のない形で行われることも多く、葬儀場だけでなく、ホテルなどを利用することも多くなってきました。
項目 | 内容 | |
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ご逝去 | 会社へ連絡をします。 | |
取締役会の開催 | 葬儀社の決定、日時、予算、斎場お選定など、社葬についての細かな内容を決定し、議事録を作成します。 会社関係者に連絡が必要な場合には、社葬として後日お別れ会を行うことを明確にしておきます。 |
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密葬(通夜・告別式・火葬) | 遺族と近親者のみで、密葬を行います。 | |
お別れ会準備 | 会場の決定 | 葬儀会館やホテルなど、適した規模と場所などから選定し、実際に下見などを行います。会場の選定については、葬儀社からの提案もご参考にしていただけます。 |
告知 | お別れ会を行う旨の告知をします。 一般的には郵送でお知らせしますが、必要であれば新聞なども利用して告知を行います。 |
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その他 | 弔辞をお願いする方への連絡や、係りの分担、当日のスケジュールなど、細かな内容についての決定をします。詳細については会社の意向などを汲み取って対応する必要もありますので、葬儀社の担当者とよく話し合って進めていきます。 | |
お別れ会・偲ぶ会 | 事前に決まっているスケジュールの通りに進行します。 |
社葬を成功させるためには
社葬について、大まかに説明をさせていただきましたが、会社や団体によって規模や状況などは様々で、すべて同じ流れで行なえるとは限りません。また、内容のそれぞれはもっと細かく詰めなくてはならないこともたくさんありますので、葬儀社に相談しながら進めていくことをお勧めします。
いずれにしましても、社葬に慣れている葬儀社や担当者であれば、各会社や団体のご要望や社葬の内容・流れなどについても適切にアドバイスしてくれますので、適した葬儀社を選ぶことが大切です。