「火葬前日に安置所にてお母様を囲み、御家族皆様おそろいで持参されたお弁当を召しあがりながら、ゆっくりと最後のお別れをされていらっしゃいました」
ご葬儀を担当された方からの報告を受け、ほっと安堵いたしました。
入院中のお母様の万が一を鑑み、ご相談をいただいてから3週間ほど後のことでした。
ご相談者からは先にご逝去されたお父様と同じく、万が一の際はご家族・ご親族のみでの直葬をご希望ですが、たっての願いとして最後のお別れだけはきちんとされたいとのご要望を頂いておりました。
しかしながら、お話をお伺いしていくと、お孫さんのお1人は遠方にお住いで、ご葬儀当日でないと間に合わないご様子もありとのこと。
通常、直葬の場合、短時間の炉前でのお別れも可能ですが、場所によってはかわさき北部斎苑や瑞江葬儀所のように難しい火葬場も出てきています。
最近は様々なご事情で、ご葬儀のお式を省き、火葬のみをご希望の方が増え、ご事情に合わせた見送り方をお伺いしておりますが、葬儀社さんの方でお別れのセッティングがご用意できることも、これからのご葬儀を執り行う際の大きな要因になるのではとも思われます。
出棺前に空いている自社式場にてお別れが可能な葬儀社さん。
出棺当日安置所での人の出入りはご近所の手前難しいが、前日でしたらゆっくり時間をお取りできる葬儀社さん。
出棺前夜からご自宅と同じように、一晩お布団の上でお別れが可能な葬儀社さん等々ございますが、更なる工夫も期待したいところです。
今回は偶然にも最短の火葬日が月曜日になり、前日の日曜日にお孫さんも駆け付けることが可能となり、安置所にてご葬儀前日にゆっくりと2時間程のお時間を御家族で共有でき、大変ご満足されたご様子でした。
「直葬をご希望ですが、最後のお別れだけはゆっくりされたい」
やり直しがきかないご葬儀に際し、依頼者のご要望にどれだけお答えできるか。
「葬儀社は究極のサービス業」とおっしゃる方もいらっしゃいます。