お墓参り

 先週のお彼岸に、実家の父とお墓参りに行く予定をたてていました。
 私の実家のお墓は車で1時間半、電車だと3時間以上かかるところにあります。

 父母が若かったころ、東京の郊外の霊園を選びました。
 車で1時間半くらい、ちょうどよいドライブにもなりますし、霊園の周りは自然が豊富で山も川もあります。
 子供を連れてのお墓参りに行くにはっちょうどいい、帰りに川で釣りをしたり、霊園から帰る通り道にあるレジャーランドで遊ばせてもらい、たしかに子供のころの私にとってはお墓参りは楽しいイベントとなっていました。

 父が80歳になった今、お墓参りはイベントどころではありません。

 家族が車の運転ができないので、お墓参りに行く手段は電車を使うしかありません。
 しかも、父母は高齢、乗り換えが4回もある3時間の移動は身体に堪えます。
 天気にも左右されます。今自分がいるところとその霊園付近の天気は違うこともあるのです。

 結局、お彼岸の日は霊園付近が雨予報だったため、お墓参りは後日に延期になりました。

 
 センターにご相談頂いた際、納骨先をお聞きすることがありますが、まだ納骨先は決まっていない、ということがよくあります。

 都市部では納骨堂などが増え、高齢の方でも大きな負担なくお参りができる時代になってきました。

 以前、ご相談で我が家と同じように、「両親のお墓で遠方の霊園を買ってしまったのですが、お参りは夫の運転でしたが、夫に先立たれ、高齢になった自分では一人でお参りに行くことができないので、近くのお寺にお墓を移したい」とのこと。
 
 そのお気持ち、よくわかります。

 これからお墓を求める方は、先のことも考慮して、「気軽にお参りに行きやすい」ということもお墓を選ぶ選択肢に入れていただければと思います。

 
 

ご相談者の近況報告

 マンションのガス爆発という突然の事故で、屈強なご長男を亡くされたご夫妻から、ご自身のご葬儀についてご相談をお受けしたのは9年程前でした。

 悲嘆にくれる間もなく、ご夫妻からご自分達の万が一を鑑みて、様々な状況を考慮されたご葬儀についての詳細なご希望をいただき、その冷静なご判断に、当時ご葬儀について素人同然だった当方にとっては、只々頭の下がる思いでいっぱいだったことが思い出されます。

 この度、9年ぶりにお電話をいただき、ご夫妻共々お元気でいらっしゃいますが、お2人共あれから大分お年を召され、故郷の菩提寺に納骨されているご長男のもとをお尋ねされることが、今後益々厳しくなるとのご判断で、故郷のお墓を改葬されて、都内に新たな納骨堂をお求めになり、ご長男のご遺骨を移されたとのご報告をいただきました。

 新たな納骨堂のご住職からはご理解に富んだ助言をいただき、万が一の際のプロセスを一部変更されて、新たなご提案を付け加えられたいとの由。

 ご葬儀のご相談にもかかわらず、久しぶりの近況報告に、懐かしい方から突然お便りを頂いた時のように、どこかホッとさせられ、いそいそと新たな見積りをお取りし、お送りさせていただきました。

ご納骨先は?

 お彼岸ですが、まだお墓参りに行けていません。
 各ご家庭の状況にもよると思いますが、我が家は家族それぞれの仕事の関係上、都合を合わせるのが難しく、いつも時期が外れてしまいます。
 ご先祖様も、「しょうがないな〜」と多めに見てくれるかな?と思いつつ、今週中になんとか行ければと思っていますが・・・・。

 ご相談では、ご納骨先についてもお聞きしていますが、これから探されるという方もけっこういらっしゃいます。
 特に信仰している宗教がない方の場合、できればお墓参りに行きやすいところもご検討材料にしていただくといいかもしれません。

 以前、ご主人が万が一のときに、とご相談いただいた方に納骨先をお聞きすると、菩提寺は遠くて、次に後継していく予定の息子さんはそこに納骨する意思がなく、できればいつでもお墓参りに行けるところにお墓を移したいと考えていらっしゃいました。

 ご相談当初はとりあえず一旦菩提寺のお墓に納骨して、近くにいい所が見つかったらそこに移動して・・と簡単にお考えになられていらっしゃいましたが、それはなかなか難しいこと。

 葬儀のご相談よりも、そのご相談のやりとりの方が長くなりましたが、後日、無事にご納骨先も決まったとのご報告を頂きました。

 センターにご相談される方は、ご葬儀が近くにある方が多いのは当然で、センターも葬儀についての相談を通してご要望に合うであろう葬儀社をご紹介させて頂く活動をしていますので、まずは「ご葬儀のこと」ではあるのですが、満足が行くご葬儀を行えたとしても、ご納骨先でトラブルになってしまっては・・・・。
 また、仏式の葬儀をされる方はご葬儀の時にお越し頂くご僧侶のことも考えなくてはなりません。
 

 これからご納骨先を考える方、特に若い方は老後でもお参りに行けるようなところ、というのも選択肢に入れていただくといいかな、と思います。
 山や川など自然たっぷりだけど行くのに車で2時間かかる霊園墓地、購入当時、子供達がお墓参りをレジャー感覚で楽しめるようにと考えて購入したお墓は、それから40年後、高齢になった本人たち(私の父母)は、今、気軽にお参りに行くことが困難になっています。
 いつでも簡単に連れて行ってあげられればいいのですが、なかなかかなえてあげられないのがが残念です。 
 でも、次は我が身・・・・・・。

梅しごとと墓参りと近況報告と・・・。

 このところ、年中行事のようになっている梅仕事も一段落済み、梅干し用に塩漬けした梅も、いい塩梅に白梅酢が上がって来ています。

 実家の梅の実の収穫に合わせて、半ば強引に季節外れのお墓参りをしておりましたが、今年は実家との日程の調整がつかず、梅の実だけを送ってもらう羽目になってしまいました。

 忙しさを理由になかなか実家の墓参りに足が向かない現状を打破するにはと、10年程前から始まったずぼらな思いつきも、周りを巻き込み、いつしか梅の実の収穫は実家の年中行事にもなってしまいましたが、今年は当事者の目が届かないので、選定に少々難がありますとの送り主からの断り書きが添えられていました。
 
 昨年、急死されたご主人のご葬儀の最中に梅が届いた、との報告を頂いた友人からは、日にちを特定した訳ではないのに、今年も丁度1周忌の日の朝、青梅が届いたとの由。
 毎年梅しごとをご一緒に楽しんでいたご主人にとっても、何か梅が取り持つ御縁があったのかもしれないと、感慨深げに近況をあれこれ語ってくれました。

 続々と届く、住まいも年齢も離れた友人たちの梅を介しての近況報告は、お互いの忙しい身を案じながらも、どこかオアシスの役目も果たしてくれているようです。

 近々、改めてお墓参りには行って参ります。
 ついでに母が元気な頃に植えた、15本の梅の老木にもお礼を忘れずに・・・。

お盆のお墓参り

 お盆のお墓参りはもう行かれましたか。
 我が家はなかなかお盆の時期に家族の予定が合わず、今年も少し遅れてお参りに行く予定です。
 
 実家の方の霊園は、ずいぶん前から引っ越ししたいね~と言いながら、何年経ったことか。今年は父が一人でお参りに行ったようです。
 早く近くに引っ越しさせてあげたいのですが、なかなかそれも難しく、先送りしている状況で、この先もまだ何年かかかりそうです。

 夫の両親も、私の実家の祖父母も厳しい人ではなかったので、「うまくやっていればOK」と、見守ってくれていると勝手に信じて甘えてしまっていますが。

 もう少し涼しくなってから・・なんて言っていると、すぐお彼岸になってしまいそうなので、今月中には一度お参りに行ってきます。

終活。

 終活という言葉が一般的に使われるようになって、積極的に活動されている方がとても多くなってきました。
 終活の中でも、お葬式のことや持ち物やデジタルデータの整理や納骨先についてなどは、遺された家族が困らないようにと、家族の為に進めていらっしゃる方も多いと思います。

 先日、つけっぱなしにしていたテレビで、お墓についての番組が放送されていたので、家事の手を止めて少々見入ってしまいました。
 生前にご自身が将来入るお墓を購入される方も多くいらっしゃるとか。たしかにそのような話しはよく聞きますし、センターへご相談される方の中にも「まだ誰も入っていませんが、○○○寺にお墓を買ってあります。」なども伺うことがあります。
 遺された家族は「用意しておいてくれてありがたかった」と思われる事が多いと思いますし、ご自身が気に入った所に納骨してもらえることは、ご本人にとっても家族にとっても良い事だと思います。

 ただ、私の場合、これを将来、自分もそうしたいと思うかな・・?と考えた時、今の私自身の考えとしては、遺った家族が出来る範囲でやってくれればそれでいいなと。
 そして、私の両親の将来についても、特別に何か「こうしてほしい」というものが無いのなら、出来る範囲で、こちらの都合でやらせてもらいますよ、と思っています。

 以前お邪魔させて頂いた納骨堂のスタッフの方から伺った話しなのですが、ご自身の納骨場所を探して見学に来た方がそこをとても気に入り、生前に購入したのですが、その何年か後に、面倒を見てくれている息子さん家族が遠方に引っ越しをすることになり、そこに納骨してもお参りに行けないからと、やむを得ず、一度も使わずにキャンセルされた方がいらっしゃったそうです。

 このようなことは稀なことなのかもしれませんが、その稀な事が将来の自分の状況に当てはまらない保障はないと思うと、やはり、その時の状況に任せましょうというところに行きついてしまいます。
 私が今の時点で思う事は、遺された家族が葬儀やその後のことについて将来迷わないような方向や、選ぶ方法を伝えておくだけでいいかな、ということです。また、何年かしたら気持ちが変わるかもしれませんが・・・・。

お墓を引っ越ししたいのですが・・。

 葬儀のご相談では、その後のお墓についてまで話が及ぶ事があります。
 ご納骨先が決まっていない方にとっては、それも大きな心配ごとで、葬儀が終わって四十九日までに納骨しなければということを知っていると特に急いで探さなくてはと思ってしまわれるようです。
 センターはお墓については専門ではないので、具体的な霊園や墓地の案内はいたしませんが、一般的なことでしたら、葬儀後の流れとしてご相談に対応させていただいています。

 先日、ご実家の親御様が心配な状況ということで、葬儀の事前相談を承りました。
 ご相談の途中で、ご納骨先の話しになり、一人娘で、ご実家の祖父母のお墓が地方にあるが、なかなかお参りに行けないので、自分が近くの室内墓などを購入してもいいのでしょうかとのご質問をいただきました。
 地方にあるお墓もお寺のお墓ではないので、他に継ぐ方がいらっしゃらなければ、ご自宅の近くにお引越しをしていただいても大丈夫であること、また、宗教の信仰などが無い場合でしたら、新たにお墓を購入するのであれば、四十九日などの期限はないので、じっくり検討して納得がいく所にお決めになられたほうがいいという話しをさせていただきました。

 また、もう一つの問題として、お墓を継ぐ人がいないというご家庭もこれからも更に増えてくるのではないかと思います。これは菩提寺であっても同様で、家系の最後にあたる方にとっては、どうしたらいいのかなかなか判断がつかないようなこともあると思います。
 自分だけで決めていい立場なら心配はありませんが、そういうわけにはいかない立場の方は、一般的なことだけでもまず知って頂くと良いかもしれません。

菩提寺とご住職

 先日、当方の知り合いの方からご高齢のお母様の万が一を心配され、葬儀社さんのご紹介とお願いする葬儀社さんからお墓の件も一緒にご相談できるかとの問い合わせを頂き、ご要望に合う地域の賛同社をご紹介させていただきました。

 都心にすでに菩提寺はあるが、お母様は諸事情で先にご逝去されたお父様とご一緒のお墓を拒否されており、なによりも目下菩提寺のご住職とはご相談者も険悪な状態とのこと。
 先代のご住職が亡くなられ、後継ぎのご長男も急死され、サラリーマンをされていた3男の方が、急遽お寺を継ぐことになったが、檀家の方々とのトラブル続きで、お母様の為にも、後を引き継ぐご自身の為にも新たなお寺とお墓が必要となり、ご葬儀と絡めての事前相談をされたいとのこと。

 ご住職の存在なくしては成り立たない仏式でのご葬儀ですが、当センターにもご住職に関するトラブルのご相談をいただくことが度々ございます。

 以前当方がご相談をお受けしたご葬儀では、ご住職が通夜にはお越しいただいたが、肝心の葬儀・告別式にはお見えにならず、いわゆるドタキャンをされた方がいらっしゃいました。
 当方が通夜に立会いでお伺いした折には、特別不穏な空気は感じられませんでしたが、翌日葬儀社の担当者からの報告を受けて、思わず絶句した思いがございました。

 時としてお時間に遅れてしまうご住職はいらっしゃいますが、最後までお見えにならなかったご住職は当方も初めてでした。
 ご連絡しても電話は通じず、スタッフ一同やきもきしながらお待ちしていましたが、刻一刻と火葬時間が迫っておりますので、担当者はご会葬の皆様に一先ずご焼香をお願いし、ご会葬の方々も戸惑いを隠せないご様子でのご焼香となり、仏式なのに読経のない前代未聞のご葬儀になってしまわれたとのこと。
 やっとのことで連絡が付いたのは、火葬が済んで皆様が式場に戻られた時。
 担当者の留守電に断りの伝言が入ったと言う。
 「お手伝いの方が来られないので、お寺を出られなかった」との言い訳をされ、追及しても「申し訳ない。お布施はいりませんから」の一点張り。

 兎にも角にもご葬儀を終えた翌日、葬儀社の担当者も同行し、ご相談者は菩提寺に向かわれました。
 昔からの菩提寺ではなく、2年程前にお墓を買い、ご実家と同じ宗派のこちらのお寺を菩提寺にされたばかりとのことで、お墓にはどなたも入っていないのを幸いに、この際、別なお寺に移したい旨申し出、土地代とお墓代の返却を要請されたとのこと。
 新しく寺院墓地をお求めになられる方は、お墓そのものだけでなく、今後永くお付き合いをされるご住職のお人柄もチェックしておく必要があるようです。

お盆のお墓参り

 今年のお盆はついに実家からお墓参りにいく誘いの連絡がありませんでした。
子供のころから父が運転する車に乗ってレジャー感覚で(不謹慎ですね)お墓参りに行く年間行事くらいにしか思っていませんでしたが、大人になって、なおかつこの仕事に就いて改めてお墓参りの意味を知った気がします。
 実家のお墓は霊園で東京の郊外にありますが、家から電車で行くには遠足か?!と思われるようなところにあり、父も子供たちが喜ぶレジャーなると思ってそこの霊園に決めたと言っていましたが(それも今思うと不謹慎な気がしますが)父もさすがに後期高齢者とされる歳になって、お参りにいくのはなかなか厳しくなってきたようです。

 そろそろ地元の霊園などに改葬しようかと考えながら早4年。
 なかなか実行に移せず、いまもなおその霊園にとどまったままになっています。
 両親がなかなかお参りにいけない事はどうにかしてあげないといけないなと思う所ではありますが、いろいろな状況からなかなか行動には移せず、今のところはお仏壇にお供えをして拝んで満足してもらっている状況。

 さて、このお墓をどうするか、そろそろ真剣に考えなくてはならない時期にもなってきていると思っています。
 我が家の場合、宗教的な縛りが無いので選択肢が多いのです。
 地元の霊園にお墓を建てて改葬する、納骨堂に納骨する、お墓を手放して散骨・・などなど、他にも選択できることがあるので、家族がどうしたいのかは話し合わなくてはなりません。

 私は出てしまっている立場なので、これから先、引き継ぐ人の意見を重視したいところですが、なかなか話し合いの場が作れずにずるずると・・・。

 両親が本当にお墓参りに行けない状態になるまで引きずってしまわないように、なんとかしなくてはと思っています。

新たな納骨先・・

 「今のお墓を守るのは私が最後なので、自分が亡くなるまではきちんと守っていこうと思っています。」
 おひとり暮らしの親戚が心配な状況なのでと、葬儀のご相談をされた際にご相談者がおっしゃっていました。
 菩提寺のご住職にご親戚の葬儀の相談をされた際に、「出来る限り最後まで、ご先祖様をご供養してあげてください」と言われ、ご相談者もそうすることにお決めになられたとのこと。

 最近、葬儀のご相談の時だけでなく、プライベートでも「自分が最後なので、今あるお墓をどうしようかと考えている。」また、「改めてお墓を買っても次に守る人がいないし」など、葬儀だけでなく、納骨先をどうしたいかなどの話しをよく耳にするようになりました。

 私自身も将来は、お墓の始末をしなくてはならない立場なので、センターの直接の専門分野ではありませんが、納骨堂や自然葬、手元供養などについて、ときどき自分で調べることもあるのですが、そのあたりのことを専門にやっている知人に話を聞くこともよくあります。
 その人いわく、はやり、ここ数年はそのようなご相談も多くなってきたとのことでした。
 
 インターネットで葬儀社を探そうとしたところ、たくさんありすぎてどこを選んだらいいのか分からなくなった、混乱してきた、などでセンターへご相談される方も少なくありませんが、これは納骨堂やお墓、散骨等に関しても同様のようです。

 昨年葬儀を終えたご依頼者から、「お墓が無いので、新たに用意しなくてはならないのですが、室内墓や樹木葬で良いところはご存じないですか?」との問い合わせをいただきました。
 このご相談者もご自身でお調べになられたそうですが、情報が多く、また、ホームページの情報だけではどこがいいのかよくわからなくて・・・とのこと。
 
 新たな納骨先を考えなくてはならない場合には、「遺された人たちが納得のいく納骨のやりかたで」というのがこれからは多くなってくるかもしれないと思っています。