ご喪家の目線に立ったアドバイスに期待を・・・。

 昨年来のコロナ禍の中、2ヵ月ぶりに9都道府県の緊急事態宣言が解除されましたが、患者数は一向に減る気配のない状態が続いております。

  御葬儀の世界も、このご時世では・・・を合言葉に、当たり障りのない、howツウ式のお別れの仕方が一見大手を振っている様に見られますが、ご喪家にとっての本心は・・・と矢張り複雑な思いがあるようです。

 しかしながら、様々な行事が中止され、延期に追い込まれる中、御葬儀だけは中止、延期とも選ぶことはできません。

 規模は縮小されても、3密に注意しながらも最期のお別れだけは各ご喪家のご納得のいくやり方で、後々、思い残すことのない御葬儀にしたいものです。

 コロナ禍での御葬儀も、昨年当初はとりあえず差しさわりのない、howツウ式の御葬儀で我慢を強いられてきましたが、御葬儀の見送り方は各ご家庭によりご要望も様々あり、長期戦に突入して矢張りご不満も出てきます。

 頼みの綱はご喪家のご要望を汲み取り、臨機応変にその場の状況に応じた対応ができる担当者です。

 昔から、担当者の決め手は「聞き上手」とも言われています。

 ここは長年ご喪家のご要望をいち早く察知し、どのようにしたら少しでもご要望に近づけるかと、格闘されてきたベテラン担当者の出番です。

 以前、初めての御葬儀を出されたご相談者からのアンケートで、「ボーとしていたら(葬儀社に)いいようにされてしまった」とはよく聞くが、「ボーとしていたら私共のいいようにしてくださった」。また「追加オプションを勝手に付けられた」とはよく聞くが、「これは不要ですね」と削ってくださった。

 更に、御葬儀後もお世話になり、手厚く助けていただき、どんな小さな疑問にも、丁寧にお答え頂だいたとご回答いただき、御紹介した当方も、我がことの様にホッとしたものでした。

 又、あるベテラン担当者は常にご喪家の目線に立ったアドバイスをこころがけ、ご相談をお受けする際にはお送りする方向が一緒になれるよう気を付けているとの由。

ベテラン担当者の心意気

 秋も深まり、朝晩の寒さを感じる季節になってきましたが、今年はコロナ禍の中、緊張の毎日が続いています。

 しかしながら、様々な催しがキャンセルされる中、御葬儀だけは止めるわけにはいきません。

 さらに他の催し物と違い、一生の内で最後に執り行う御葬儀はご会葬の方々にご納得いただき、皆様の心に残るものでなければなりません。その御葬儀も執り行う担当者の力量で決まってしまうとまで言われております。

 御葬儀の順番はあれども、時間内でどのような対応をされるかは、ひとえに担当者の力量に掛かっていると言っても過言ではありません。と言っても特別な事をするわけではありません。

 ベテラン担当者に伺うと、長年の経験から気配りの行き届いた御葬儀を心がけるよう、常に自身へ問いかけているとのこと。

 ご喪家の身になって考え、悲しみを癒すお手伝いをする立場であることを常に認識しているとおっしゃるベテラン担当者は、御葬儀を究極のサービス業と捉え、お料理も祭壇も大切だが、より重要なのは御相談を受ける担当者自身の気持ちだともおっしゃいます。

 ご相談者のお気持ちをガチッと掴むことが出来れば、よほどのことがあっても大丈夫との由。

 当初、お父様の搬送先をご自宅以外にとのご要望を伺い、自社の安置所にお連れしたところ、深夜でしたがお母様から矢張りご自宅に一度お連れしたいとのご要望が出され、急遽ご自宅に向かう羽目になりましたが、お母様のお気持ちを察し、自社までの搬送代はサービスされたとのこと。

 また、ご高齢で長患いだったお母様を見送る際のお気持ちの整理はすでに出来ているとおっしゃる喪主様からは、御葬儀後、こちらの気持ちを汲み取り、時には明るい笑顔で対応して頂き、心静かに見送ることが出来ましたとのお言葉もいただいております。

 ご要望に真正面から向き合う姿勢に、いつの間にかご喪家の方々からも絶大な信頼を得、無事御葬儀を済ませた暁には、ご相談者から御葬儀のご報告と共に「担当者に大変お世話になり、くれぐれもよろしくお伝え下さい」と熱いメッセージが寄せられました。

 コロナ禍の中、ハウツウ式の規格品の御葬儀が目立つ昨今ですが、ベテラン担当者のご意見も再考していただければと存じます。

死へのカウントダウン

 先週、当センターのスタッフの葬儀が執り行われました。

 あまりに突然なこと故、未だ亡くなられたという実感がなく、呆然としておりますが、ご自身の死を一番受け入れがたいのは、お嬢さんとご主人を残して先に旅立たれた当のご本人ではないでしょうか。

 死へのカウントダウンは聞こえていたのでしょうか・・・。

 言葉では死はいつ、どこでもたらされ、どこで死と直面するか分からないから…とは申し上げていますが、それがいざ身近で起こり現実のものとなると、気持ちの方が中々受け入がたく、常々ご相談頂くお身内の方のお気持を、改めて痛感した次第です。

 生きとし生けるもの、いずれは迎える死ですが、問題を出来るだけ先延ばしにしたいのも本音です。

 最近では死への取り組み方も人様々ですが、今回の様に時間が無く、選ぶことさえ難しい方もいらっしゃる一方で、ご相談者の中にはご自身の最期を宣告され、それに向かってご自身で段取りをつけていく方もいらっしゃいます。

 今春、当方がご自宅にお伺いし、御葬儀の段取り等をご説明した方は、一瞬どなた様のご葬儀かと錯覚する程お元気そうでしたが、1ヶ月後ご相談者のお嬢様から訃報が届きました。

 1ヶ月の間、ご自身でお気持の整理をされて旅立たれた御様子を、ご家族の方からお伺いし、どこか救われた思いをしたことが思い出されます。

 一方、今回のあまりに突然の出来事に、今となっては今後のこともお伺い出来ず、あまりにあっけない旅立ちでしたが、せめて予感めいたことはありましたか・・・。お伺いしたいことは山ほどあります。○○さん一度戻って来てはいただけないでしょうか・・・。

 告別式での「大好きなママへ」とお嬢さんがお母様へのお気持を淡々とお話されている姿が焼き付いて、いつまでも耳にリフレインしています。

 生前、お嬢さんのことをあれこれとお聞きしている身にとって、身につまされるお話ばかりです。

 どうか、せめてお嬢さんとご主人をいつまでも見守ってあげてください。

 合掌

敬老の日とは・・・。

千葉県下に多大な被害をもたらした台風が去り、その爪痕に四苦八苦している昨今ですが、皆様は今年の敬老の日をどの様にお過ごしになりますでしょうか。

和太鼓の音が真っ青な空に突き刺すように響き渡る中、勇壮活発な音に合わせ、車椅子から身を乗り出すように踊っていた友人の飛び切りの笑顔が、懐かしく思い出されます。

東京郊外の特養老人ホームの広場では敬老の日・イベントのハイライトで、青空の下、若者たちが汗だくになってダイナミックに和太鼓を連打していました。

広い広場も車椅子の方とそのご家族の方々で溢れ、立すいの余地もない程に混み合っている中、永年音楽の世界に身を置いていた友人が久しぶりに見せた笑顔は格別なものがあり、友人の動きにつれて、周りの方々も負けじと若者たちに声援を送り、いつの間にか広場中が和太鼓との一体感で溢れ、大いに盛り上がりを見せていました。

その友人も半年後には帰らぬ人となり、早くも9年の年月が流れてしまいました。

かつて敬老の日と呼ばれていた9月15日の祝日は、ハッピーマンデー制度により、9月の第3月曜日に変更され、日曜日と併せての連休となりましたが、最近は行事としての話題性が今一つ欠けているようにも思われます。

人生100年時代と言われ、当方の周りもご高齢の方が増え、80歳を過ぎてもかくしゃくとして仕事をされている方も多く、老人の定義づけも難しくなっている昨今ですが、年齢にこだわらず、かつて戦後・昭和の時代をけん引したパワーを、再度お見せできるチャンスとして捉える方法もあろうかと存じますが、いかがでしょうか。

令和の時代に期待しています。

ご冥福をお祈り申し上げます

昨日は朝の海老蔵さんのブログを見て「まさか・・・?」という胸騒ぎから始まり、その後公表された小林麻央さんの訃報に、本当に多くの方が悲しい気持の一日を過ごされたのではないでしょうか。

最愛の奥様を亡くされたばかりの海老蔵さんは「なるべくいつもどおりに過ごします」と、朝の水やりなどの日課をこなし、二回公演の舞台、公園の合間に記者会見などをきっちりこなされ、ものすごく深い悲しみや苦しさや悔しさを抱えていらっしゃるであろうにもかかわらず、本当にすごい方だと思いました。

このような状況でもストイックな心で日常をこなすのは、なかなか真似ができることではないと思いますが、役者さんではなくても、立場、状況によってはこのように過ごさなくてはならない方も多くいらっしゃることと思います。

葬儀の準備、ご葬儀となり、ご葬儀を終えた直後には、張り詰めた緊張がゆるみ、大きな脱力感のようなものに襲われるかもしれません。
どうか、ご家族皆様、ご自身のお身体をご自愛いただければと思います。

小林麻央さんのご冥福をお祈り申し上げます。

梅しごとと墓参りと近況報告と・・・。

 このところ、年中行事のようになっている梅仕事も一段落済み、梅干し用に塩漬けした梅も、いい塩梅に白梅酢が上がって来ています。

 実家の梅の実の収穫に合わせて、半ば強引に季節外れのお墓参りをしておりましたが、今年は実家との日程の調整がつかず、梅の実だけを送ってもらう羽目になってしまいました。

 忙しさを理由になかなか実家の墓参りに足が向かない現状を打破するにはと、10年程前から始まったずぼらな思いつきも、周りを巻き込み、いつしか梅の実の収穫は実家の年中行事にもなってしまいましたが、今年は当事者の目が届かないので、選定に少々難がありますとの送り主からの断り書きが添えられていました。
 
 昨年、急死されたご主人のご葬儀の最中に梅が届いた、との報告を頂いた友人からは、日にちを特定した訳ではないのに、今年も丁度1周忌の日の朝、青梅が届いたとの由。
 毎年梅しごとをご一緒に楽しんでいたご主人にとっても、何か梅が取り持つ御縁があったのかもしれないと、感慨深げに近況をあれこれ語ってくれました。

 続々と届く、住まいも年齢も離れた友人たちの梅を介しての近況報告は、お互いの忙しい身を案じながらも、どこかオアシスの役目も果たしてくれているようです。

 近々、改めてお墓参りには行って参ります。
 ついでに母が元気な頃に植えた、15本の梅の老木にもお礼を忘れずに・・・。

この社会の不気味さ

 ある葬儀屋の社長さんのブログで一年以上前に紹介されていた、「美味礼讃」(海老沢泰久・著)という本を読み終えました。最初のほうを少し読んで放置していたのですが、最近再び読み始めたら面白くて一気でした。調理師専門学校の経営者で、本格的なフランス料理を日本にもたらした、辻静雄氏の半生を描いたものです。

 その功績がいかに大きかったかの解説は他に譲りますが、ここで取り上げたいのはちょっと違います。
 辻氏は、大学卒業後、大阪読売新聞社へ入社し、社会部記者になりました。入社早々、そこで、タクシー料金の水増し請求を要求する上司記者にでくわすという話が出てきます。もちろん、その水増し分は辻氏の懐には入らず、その上司記者がみんな取ってしまうわけです(辻氏は、利用されるのが嫌で、電車を利用するようになったそうです)。

 舛添知事を糾弾していたマスコミの人と、「上司記者」がダブって見えました。こんな「上司記者」に叩かれて辞職させられるとは!
 もちろん、みんな「上司記者」のようなことをやっているわけではないですが、それは、できない立場と状況なだけで、自分でお金を差配できる立場になって、誰も見ていず、絶対にばれないとなったとして、きちんとできる人がどれくらいいることか・・・、心もとないです。

 舛添知事のこの騒動は、本当は誰も真剣に怒ってないのに怒っているかのようなふりをして、叩きやすそうな特定の人物を公に集団リンチを行って憂さ晴らしをする、この社会の不気味さを表している感じがします。

今更の大掃除。

 少し遅れた(お正月?)休みをいただいています。
 年中無休の仕事ということで、長期のお休みは交代でいただくので、私の今年のお休みはお正月が明けてからの時期になりました。
 そのお休みもあと一日。
 年末から風邪を悪化させてしまい、年末年始の電話対応ではお話し中に咳こんでしまって、ご相談者に「大丈夫ですか?」と心配されてしまったりしましたが、そんな風邪もやっと治って調子が戻ってきました。

 このお休みは、年末にできなかった大掃除を今更ですが少しずつやり始めました。「年内に終わらせなくてはならない」という焦りや縛りがないので、気持ちが楽です。

 残りの1日、まだまだ掃除をするところが残っていますが、そんなところは見ない事にしてゆっくり休んでみようかと思っています。

今年の抱負

  あけましておめでとうございます。
 昨年中は当センタースタッフのつぶやきに、お目を止めていただき、ありがとうございました。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 世代を超えた友人知人から、今年も元旦早々に年賀状をいただき、新たな年を迎えることができました。
 それに引き換え、筆不精の当方は、元旦から年賀状を書きを始めるという悪い癖が、いつの頃からか恒例行事になってしまいました。

 なかなか会えない友人に、年1度の近況報告をと、あれやこれや盛り込んだ年賀状を毎年お出ししておりますが、昨年は永年教えを乞いでいた先輩達が次々と旅立たれ、いつもの叱咤激励の声も大分静かになり、喪中はがきを眺めながら、少々物足りなさを感じたお正月でもありました。

 そんな中にも少数ですが、まだまだお元気な先輩もおられます。
 鎌倉のお料理教室でお会いする先輩からのお年賀には「お世話になった先輩、更には同級生とは遊ぶ機会が少なくなって参りました。85歳を迎えるとはそういうことだと改めて知りました」と記されておりました。

 同級生と遊ぶ機会が少なくなった分、お仕事の合間をぬっては後輩達を引き連れて、全国各地、美味しいものを求め歩く身軽さは、後輩達の憧れでもあります。
 後輩達はいつの間にか子供の頃に戻り、お母さんの言うことを聞き、時には羽目を外して注意され、軌道修正をしながらお母さんの後をついて行きます。

 そうだ! 旅立たれた先輩達にも、松の内を過ぎたら、ゆっくり寒中見舞いをお出しして、いつもの愚痴を聞いてもらいましょう。
 相変わらずの叱咤激励の声が聞こえてきそうな気がします。
 お声を聞いて、元気をもらい、少しでも皆様にご安心してご相談頂けるよう今年も頑張ります!

年末のご挨拶

 今年も残すところあと2日となりました。
 今年一年も、事前・事後を問わず多くのご相談に対応させていただきました。
 初めてご相談されたときには「何も分からなくて不安で一杯です」とおっしゃっていた方がやりとりの中で安心されていくのを感じて、こちらも安心する・・。
電話で話をさせて頂いた時に「癒されました」と言われることもありました。

特に事前相談をされる方は、まだご存命のうちに葬儀の話しをしなくてはならないというとても複雑な心境でいることも多いと思いますが、大切な方の万一の時に「葬儀はどこに頼んだらいいのか」とあたふたするよりも、頼むところを考えておくだけで、連絡すれば信頼できる葬儀社がすぐに迎えに来てくれるという安心感で、最期のときをきちんとお看取りすることができるのではないかと思います。

今年は昨年よりも少し多くの方のご相談に対応させていただきました。
お葬式の事で不安に思っている方はもっともっとたくさんいらっしゃると思いますが、少しでもお役にはたてたかなと思っています。

 ご葬儀はあまり経験したくないことではありますし、考えたくない事でもあるかと思いますが、それをやらなくてはならない事になった方が少しでも安心できるよう、来年も頑張っていこうと思います。

 少し早いですが、当センターの今年のブログはこれで最後です。
 センターのホームページご訪問頂いた方々、ブログを覗きに来て下さった方々、また当センターにご賛同頂いている葬儀社各社様、今年一年、どうもありがとうございました。
 来年もどうぞよろしくお願いいたします。

 ※ご相談は年末年始も24時間対応しています。