千葉県下に多大な被害をもたらした台風が去り、その爪痕に四苦八苦している昨今ですが、皆様は今年の敬老の日をどの様にお過ごしになりますでしょうか。
和太鼓の音が真っ青な空に突き刺すように響き渡る中、勇壮活発な音に合わせ、車椅子から身を乗り出すように踊っていた友人の飛び切りの笑顔が、懐かしく思い出されます。
東京郊外の特養老人ホームの広場では敬老の日・イベントのハイライトで、青空の下、若者たちが汗だくになってダイナミックに和太鼓を連打していました。
広い広場も車椅子の方とそのご家族の方々で溢れ、立すいの余地もない程に混み合っている中、永年音楽の世界に身を置いていた友人が久しぶりに見せた笑顔は格別なものがあり、友人の動きにつれて、周りの方々も負けじと若者たちに声援を送り、いつの間にか広場中が和太鼓との一体感で溢れ、大いに盛り上がりを見せていました。
その友人も半年後には帰らぬ人となり、早くも9年の年月が流れてしまいました。
かつて敬老の日と呼ばれていた9月15日の祝日は、ハッピーマンデー制度により、9月の第3月曜日に変更され、日曜日と併せての連休となりましたが、最近は行事としての話題性が今一つ欠けているようにも思われます。
人生100年時代と言われ、当方の周りもご高齢の方が増え、80歳を過ぎてもかくしゃくとして仕事をされている方も多く、老人の定義づけも難しくなっている昨今ですが、年齢にこだわらず、かつて戦後・昭和の時代をけん引したパワーを、再度お見せできるチャンスとして捉える方法もあろうかと存じますが、いかがでしょうか。
令和の時代に期待しています。