現場から見えてくることは・・・。

 コロナ騒動で右往左往している昨今ですが、情報だけがあれこれと独り歩きしているような状態の中、ようやくテレビを通じて、実際の医療現場に立たれていらっしゃるお医者さん達の、生の声を聞く機会も増えて参りました。

 最近は我々が普段耳にすることがない医療現場の生の声との温度差も、次第に浮き彫りにされて来ているようですが、これからを予想される第2波を食い止めるためにも、情報に右往左往することなく、現場の声をしっかり踏まえ、生かしていかなければなりません。

 具体的な生の声を聞くことで、一人ひとりこれからの予防対策を見直す必要も迫られるかもしれません。

 現場で実際の指揮を取っていらっしゃるお医者さんの生の声をお伺いしていると、一言一言がずしりと響き、以前ラヂオ番組のインタビューにお答えされていた ホスピス病棟のお医者さんの言葉が思い出されました。

 ホスピス病棟の患者さんの場合、死を避けてきた方の方が悲しい死が多く、死を前向きに捉え受け止めた方の方が、最期まで自分らしく生き切っているように思われるとのお話しをされていらっしゃいました。

 お医者さんが担当されている病棟では、患者さんの身体の痛みを取るだけでなく、心の痛みやご自身がいなくなるという精神的な痛みも一緒になって寄り添い考えていくことで、次第に患者さんは生き生きされてきて、病棟内は常に明るい笑いに包まれている状態との由。

 死を目前にしてもほとんどの患者さんがリハビリに参加され、今日よりも明日の方が良くなることがうれしく、リハビリを通して生きる力が湧いてきて、結果として御家族との交流も多くなり、家族で温泉にでも行こうということもあり得るようになるとのこと。

 どんな状況になっても、その人にはその人らしく生きる方法があるのではと、特にリハビリの重要性をお話しされていらっしゃった事が、昨日のことのように思い出されます。

 現場は全てを語りますので、目が離せません・・・。

コロナ騒動下での御葬儀は・・・?

 季節もよく、毎年楽しみ満載のゴールデンウィークに突入しましたが、今年は一変して忍の一文字のお休みになってしまいました。

 コロナウイルスの増殖はいつまで続くのだろうか。

 日本の対応は大丈夫でしょうか。

 テレビを通してゴーストタウン化した街中や、二転三転している政治家のやり取りを眺めていると、長期化の覚悟を決め、その先に待ち受けている時代の変化を読み取って、リーダーシップを発揮できるのだろうか。

 これからは“更なるウイルス有りき”の時代をどう乗り越えていくのだろうか。

 諸外国の粗削りながらもダイナミックな動きを見ていると、一抹の不安を感じている昨今でもあります。

 コロナの拡大防止策で3つの“密”が揃う場所は集団感染の率が高いので、暫く避けてくださいとのお達しが出ていますが、本来、御葬儀ではこの3つの密が揃う場面のお別れこそが印象深く、ご満足のいくお別れであったはずなのにという皮肉な現象が起きてしまいました。

 コロナ騒動以前は式場確保も難しく、御葬儀まで1週間以上も待たされるということも度々ございましたが、最近は会社やお仕事関係の方がお集まりいただく一般葬は姿を消し、お身内だけの御葬儀に切り替わり、通夜のお食事も省かれ、御葬儀後の精進落としもお持ち帰りいただき、そのかわり、少人数でゆっくりした時間が取れ、ご会葬の方は密にならないように、お1人づつゆっくりとお別れができる方向へと転換されてきているようです。

 さらに、お越し頂くご会葬の方にご迷惑が掛かってはと、お式を省き、御家族だけでお見送りをされる直葬も大分増えている傾向にあると伺っております。

 また、取り急ぎ先に火葬をされ、日をあらためて御骨の状態で御葬儀をされる骨葬も地域によりございますが、コロナ終息時期も定かでない状況下では、御葬儀にお集まりいただくこと自体が問題となりますので、中々解決までには結びつかないようです。

 コロナ騒動は、従来の御葬儀の在り方を考えさせる機会になるのでは・・・。

 そんな想いも致します。

コロナとベテラン担当者

 コロナウイルスの勢いはまだまだ止まる気配がありません。

 日本中自粛ムードの中、様々な催しの延期や中止が相次いでいますが、御葬儀だけはどんなに縮小してもやめるわけにはいきません。

 葬儀場も御葬儀を執り行うにあたり、葬儀・告別式を縮小し、通夜を省いた1日葬を推薦されたり、対するご喪家側も御会葬の方々を10名様以内に押さえ、御家族のみでのお見送りに変更され、精進落としもお持ち帰りにされたりと双方ともできる限りの自粛を促しているご様子とのことです。

 つい先日までは多分コロナ騒ぎも一時的なもので、取り急ぎ、先に荼毘に付し、後日コロナ終息の折を見計らって送る会を執り行えれば、との楽観的なご意見も多く聞かれましたが、昨今はそれも何時になるかままならない状態です。

 ならば、後に後悔が残らず、できる限りシンプルにそれぞれの御喪家のご要望に沿った最期のお見送りができます様に・・。

 ここは御葬儀に関し、様々な経験をされてきたベテラン担当者の出番です。

 御家族のあり様が一軒一軒違うように、御葬儀も夫々に違いがあり、一口に家族葬と言ってもご要望は異なります。

 どれだけご喪家のご要望に耳を傾けることが出来るかが焦点になり、ご要望を素早く汲み取り、その場その場での咄嗟の判断で臨機応変な対応が出来るのも、様々な場を踏んできたベテラン担当者のなせる技ではないでしょうか。

 センターが御葬儀後にご喪家にお願いしているアンケートでも、ささやかな事も見逃さないベテラン担当者の心意気に感動された、との投書が数多く寄せられています。

 皆さん、一緒に頑張りましょう!

ご葬儀が「幸せな思い出」となるには・・・。

 当方のデスク脇には、少し黄ばんだ手紙が10年ほど前から置かれています。

 当センターに参加して間もない頃、御葬儀後のアンケートと御一緒にいただいたご相談者からのものです。

 「おそらくあと数日という不安な状況の中、思い切って病院からお電話したのですが、心の拠り所となってアドバイスしていただける貴センターの存在に心より感謝しております。

 お蔭様で安心した気持ちで父を最後まで看取ることができました。そして、御葬儀担当者様のきめ細やかなお働きにより、あたたかい雰囲気の中で父を送り出すことができました。

 遺された者として振り返りました時、父の看取りと葬儀が不思議なこと“幸せな思い出”となっていることに気がつき、父の死に関わって下さった皆様への感謝の気持ちでいっぱいになります」。

 折に触れ、そっと手にとり読み返し、1人頷いております。

 お父様が御自宅で倒れられ、医師から「これが最後の入院になるだろう」と告げられ、お母様とご相談者はご葬儀の事を考えなくてはいけない状況におかれたが、現実お母様と交代で病院に行くのが精一杯でした。

 当初「病院から紹介されるだろうから、成り行きでいいよね」と、あまり積極的に考えていらっしゃらなかったが、お母様のお気持ちが、公共の斎場で近親者のみの家族葬を御希望されていらっしゃることを知ったご相談者は、インターネットで密かにお調べになり、当センターのサイトを見つけ、電話番号を控えておかれたとのこと。

 それからしばらくして、御逝去5日程前、ためらいながらもお母様には内緒で、思い切って当センターにご相談され、「不安もピークに達していた時だけに、お電話の最後にいつでもまたお電話してくださいとおっしゃっていただけた安心感で、ホッとしたことを覚えています」と。

 さっそく、お母様にはNPOのセンターがあり、そこを通して紹介してもらった葬儀社さんが良さそうだということをお話しされ、以後センターにお任せする覚悟ができたとのこと。

 残りの数日はお父様を看取ることだけに気持ちを集中することができ、御相談させていただいてよかったと思いますとの由。

 以後、当方も特に残り少ないお時間でご相談を頂いた折、御相談後は看病に専念していただくよう切にお願いしております。

担当者との面談が決め手・・・。

 お母様をお見送りして一段落され、センターがお願いしたアンケートと共に、「父の葬儀の際もこの度お世話になった○○葬儀社さんにお願いしようと思います。○○葬儀社さんにはその際もよろしくとすでに伝えてあります。これからもご遺族の為に頑張ってください」との励ましのメールをご相談者から頂きました。

 病院サイドから入院中のお母様の最期が近づいていることを知らされ、当初友人の方からご紹介頂いた葬儀社さんにご連絡したところ、担当者の方からはマニュアル通りのご返事、折り返しご連絡をすると言いながら数日間放置され、今後の対応も想像に難くない様子に困惑し、慌ててネットで他を検索され、当センターに行きついたとの経過をお聞きいたしました。

 早速にご要望をお伺いし、地元で小規模なご葬儀を得意とする賛同社をご紹介し、見積りをお取りした後、担当者とのご面談をさせていただきました。

 ご相談者からは、最初のご面談で、常々疑問に思っていたことを全てお尋ねすることが出来、担当者の解答ぶりにその場でご葬儀をお願いする旨即決された、とのご連絡が入りました。

 ご相談者の問合せに対し、一つひとつ丁寧に、依頼者と同じ目線に立って説明をし、アドバイスして頂いたとの由。

 やり直しが効かないご葬儀だからこそ、その場にふさわしい見送り方をご喪家と一緒になって考え、行動してくれる担当者との出会いはご葬儀の良し悪しを決める大きな切り札にもなります。

 担当者に伺うとご喪家は各々そのご家庭の事情もあり、ご葬儀は毎回違いますので、ご葬儀はこういうものだとの押しつけはせず、どの様に送ってあげたいかということから始め、後々こうすればよかったと言われないように後悔のないご葬儀を心がけているとの由。

 以前、ベテランの担当者にお伺いした折、「ご葬儀はご喪家ととことん二人三脚で行きます」とのご返事を頂きました。

 「ご葬儀は葬儀屋の葬儀ではありませんからご一緒に歩きましょうと言うスタンスで、出来るだけ早くご喪家と打ち解け、緩やかな放し飼い状態の中でお手伝いをしていくだけです」とその極意の一端をお聞きしたことがございます。

 初めてのご葬儀は誰しも不安ですが、ご一緒に考え、行動してくれる担当者という強い味方が傍についています。

 その為にも、ご葬儀前に面談され、打ち解けた中でご喪家のご要望をお話しておくことも重要です。

担当者の助言

 非常に明快な料金でした。

 お花の祭壇も思っていた以上に立派なものでした。

 担当者の方はお話しし易く、直接面談した時の印象が良く、一緒に話を聞いた夫も「あの人なら任せて大丈夫でしょう」と言っていました。

 家族目線で対応して頂きました。色々ご相談させて頂き、納得のいく回答を貰い、安心して葬儀が行えました。

 また、連休中に葬祭扶助のご相談をされた方からは「色々困った事、分からない事など親身になって助言や対応の方法を教えていただきました。感謝してもしきれません。不安を取り除いてくれ、大変助かりました」。

 最近ご葬儀後のアンケートにてご回答を頂いた、ご葬儀の担当者に対してのお言葉です。

 普段ご葬儀に出席される機会はございましても、ご自身が喪主やご喪家サイドで迎えする立場は初めての方も多く、どこからどの様に手を付けたらよいのか、はたまたどの様な準備をする必要があるのか見当が付かず、途方に暮れている状態とのご相談も度々いただきます。

 センターではまずどの様なご葬儀をお望みなのか、どなた様のご意向か、それをご希望されるのはなぜか等ご相談内容を整理させて頂き、優先順位をお話し、ご要望に見合う地元の賛同社をご紹介しております。

 さらに、ご要望に応じて概算の見積りをお取りして、説明書と共にお送りし、ご検討頂いた後、出来ましたら、ご紹介した葬儀社の担当者と直接ご面談されることを是非にとお勧めしております。

 担当者とのご面談は、紙面だけでは伝わりにくいご葬儀に関する様々なご要望を直に話し合われ、双方のコミュニケーションを計ることで、より信頼を得られる御様子です。

 先日もご面談されたご相談者から、お帰りの際にはさっそくお決めになられたとのご報告をいただきました。

 「本日、担当者の方とお会いして丁寧に説明して頂き、色々と勉強になりました。○○葬儀社さんにお願いすることに致しました。誠実な対応で信頼できる葬儀社さんです」

 ベテラン担当者からは「我々はアドヴァイザーであると同時に、影のサービスの部分でのお手伝いをしており、困った時振り向けばいつでもいる存在であることが大事です」とも伺っております。

事前相談の意味

「喪中のため新年の御挨拶は失礼させていただきます」

 11月に入り、親戚・友人からの喪中はがきが例年になく舞い込んできています。

 早いもので今年も残すところ1ヶ月余りになってしまいました。

 季節の移ろいに戸惑いを感じながらも、日々ご葬儀の相談を承っております。

 最近ではネットを通じて情報過多の傾向もあり、ご葬儀も表面上は大分様変わりしてきているように見受けられますが、事前にご相談される方のお気持は10年前も現在もあまりお変わりはないように思われます。

 ご相談頂くお気持やお立場はそれぞれですが、やり直しがきかない未知のことへの不安と、最後の力を振り絞って必死に戦っていらっしゃる方を目の当たりにされ、自己嫌悪に陥りながらも、無事やり遂げねばとお気持ちを奮い立たせてのご相談が大方かと存じます。

 限界が近づき、何度も「もしかしたら・・・」のお気持がよぎり、「その時」をどのようにすればよいのか見当がつかないままセンターにご相談頂いた方からは、看病しながら一方でご葬儀の準備に入る行動に罪悪感を覚え、当初は悩みながらセンターとやり取りをしておりましたが、あらかじめ知っておくことが、ひいてはキチンと送ってあげることに繫がるのだと思えるようになってこられたとのご報告をいただきました。

 ご相談されてからお気持も次第に落ち着き、残り少ない時間でしたが看病に専念でき、悔いを残すことなく、お見送りが出来たとの由。

 当惑されながらもメールやお電話でのやり取りの中で、不安や疑問が1つづつ取り除かれ、並行してご自身のお気持も整理されていき、後は安心して看病に専念された御様子が伺われました。

 一段落された後は悔いを残さない為にも、当方からも看病に専任して頂くようお願いしております。

 やり直しがきかないのがご葬儀です。

 センターではご要望のご葬儀に、またこだわりのご葬儀にどれだけ近づけられるか、ご葬儀を施行する担当者への橋渡し役を常に心がけております。

ご不安を無くすことが急務です

 「先程から電話している○○です。今身内の者が亡くなったのですが、どの様にすればよろしいでしょうか。病院で紹介された葬儀社さんからドライアイスをすぐに入れないと駄目だと急かされているのですが・・・」

 3時間程前からご葬儀の費用についてのご相談をお受けし、見積りをご希望された方から緊迫したお電話を頂きました。

 「初めてのご葬儀で…」とご不安な御様子が強く感じられましたので、まずは病院付きの葬儀社さんにはすでに葬儀社は決めている旨申し上げて、お断りされるよう、又ドライアイスはご逝去後すぐでなくても大丈夫である旨お伝えいたしました。

 そのまま少しお待ち頂ければ、見積りをお取りしている社の担当者がお迎えに上がり、その後はご安置から火葬まで全て責任を持って面倒を見てくれますので、担当者にお任せして大丈夫であることをご説明し、センターもご葬儀終了までチェック致しますのでご安心頂くよう申し上げておきました。

 ご葬儀後、当初ご不安でいっぱいだったご相談者から「親戚からもよいご葬儀だった。万が一の際はうちも頼もうかなとまで褒めて頂いた」とのご報告を伺い、我がことのようにほっと致しました。

 また、闘病中のお父様に付き添い、何度となく大きな山場を超え、限界が近づいてきて「もしかしたら」が頭をよぎったが「その時」をどのようにすればよいのか皆目見当がつかず、インターネットで検索をされ、ご連絡頂いた方は、一方で病院に日参しているご自身の裏腹な行動に、当初罪悪感すら覚えられたとのこと。   

 「これが最後の入院になるだろう」と医師から告げられ、葬儀の準備を考えなければいけない状況に置かれても、なかなか具体案が見つからず、取りあえずセンターの電話番号を控えておき、刻一刻と迫る状況の中、あと数日と言われ、思い切ってセンターにご連絡をされたとのお話でした。

ご葬儀後のアンケートでは「色々アドバイスを頂き、ご紹介された葬儀社の担当者にご相談してお任せすることになり、残りの数日は父を看取ることだけに気持ちを集中することが出来、本当に良かったと思います。遺されたものとして振り返りますと、父の看取りと葬儀が不思議なことに幸せな思い出になっていることに気付かされました」とまで、おっしゃっていただけました。

 未経験のご葬儀は、ご家族にとってより一層の不安を掻き立てる要因でもあります。

 ご相談者からお伺いしたご相談内容を葬儀社の担当者に伝え、刻一刻と変化する状況の中、ご不安を少しでも軽減して頂くことが、センターの急務です。

事前相談に抵抗がある方でも。

事前のご相談では、お時間やお気持ちが許すのであれば、ご紹介葬儀社と直接お会い頂くことをお勧めしているのですが、「父がご存命のうちは葬儀社と直接やり取りをすることに抵抗があるので、できればあさがおさんとのやり取りで葬儀社を決めたいのですが」と希望されたご相談がありました。

たしかに、万が一の時に慌てないようにと事前相談をされる方でも、事前の段階で葬儀社と直接会うことや、葬儀の内容を決めることをためらう方はいらっしゃいます。

このような場合には、まず、葬儀について心配なことや不安なことをセンターとのやり取りの中で少しずつでも軽減していただき、それから、この葬儀社の〇〇さんはこんな方で、など、葬儀社について具体的な話をさせて頂いてご検討いただきます。

可能であれば、事前の段階で葬儀社の担当者とお会いされた方が安心が高まることはありますが、ご相談者のお気持ちやご要望は一番の優先事項です。

このご相談では複数社のご紹介をさせていただきましたが、センターからの説明と、葬儀社のホームページをじっくり見ていただき、1社をお選びになり、その葬儀社へご依頼となりました。

時には時代の流れに逆らっても・・・。

 先日、101歳で亡くなった伯母の葬儀に伺い、女性スタッフのソフトで丁寧な対応ぶりに触れ、感謝しながらも、何処か少し物足りなさを感じたのも時代の流れでしょうか。

 スマートな立ち振る舞いに、かつて面倒見の良さで肝っ玉母さんぶりを発揮していた、担当者の方が懐かしく思い出されます。

 以前、ご葬儀の相談をお受けして、ご喪家のご要望等をお伺いしているうちに、こちらには是非あの方を推薦出来ればと、女性担当者のお顔が浮かんでくることが度々ございました。

 なぜ、女性担当者なのか。

 多様化した都会ではご相談相手もなかなか見当たらない中、常に生活者の目線で行動し、時に応じて臨機応変に対応出来る肝っ玉母さん的な存在は貴重で、時としてご喪家の方々にとって救世主的な役割も果たしてくれるのではとまで思われたものでした。

 特にその活躍ぶりは少人数のご葬儀で発揮され、段取りや規則以上に、永年家庭を切り盛りしてきた女性ならではの目線が生きている様にも思われました。

 急なご葬儀では、何からどの様に始めたらよいのか、お気持が動転しているご喪家にとって、普段少々おせっかいに思われる位の事でも、かえって潤滑油になる場合もございます。

 「目の前におばさんがうろうろしているから、分からないことがあったらあのおばさんに聞けばよいと思って貰え、ご葬儀の折にはひたすらご遺族のおそばに立ってあげるだけ」とまで常々おっしゃっていました。

 また、生後間もない赤ちゃんのご葬儀を担当された時は「孫を亡くしたお姑さんの立場に立って、プロの気持ちも揺らぐこともありますが、それはそれでよいのでは・・・」とまで言い切っていらっしゃいました。

 ご葬儀の読経が始まると「ずっと抱いていたい」と柩の中の赤ちゃんを抱き寄せたお母様には、「ご自宅でお身内だけのご葬儀ですからいいですよ」と申し上げ、若いお母様は読経の間中、わが子を抱きしめていらっしゃったとの由。

 後日、ご喪家から感謝のお手紙を頂いたのは言うまでもありません。

 ご葬儀中でも、ここでこうした方が良いと思えば、生活者の目線で、黙ってでも行動してしまうのも、肝っ玉母さんの特徴です。

ご葬儀だけはやり直しがききません。

 時代は変われども、これからも肝っ玉母さんの意思を引き継いでいってくれることを望みます。