現場から見えてくることは・・・。

 コロナ騒動で右往左往している昨今ですが、情報だけがあれこれと独り歩きしているような状態の中、ようやくテレビを通じて、実際の医療現場に立たれていらっしゃるお医者さん達の、生の声を聞く機会も増えて参りました。

 最近は我々が普段耳にすることがない医療現場の生の声との温度差も、次第に浮き彫りにされて来ているようですが、これからを予想される第2波を食い止めるためにも、情報に右往左往することなく、現場の声をしっかり踏まえ、生かしていかなければなりません。

 具体的な生の声を聞くことで、一人ひとりこれからの予防対策を見直す必要も迫られるかもしれません。

 現場で実際の指揮を取っていらっしゃるお医者さんの生の声をお伺いしていると、一言一言がずしりと響き、以前ラヂオ番組のインタビューにお答えされていた ホスピス病棟のお医者さんの言葉が思い出されました。

 ホスピス病棟の患者さんの場合、死を避けてきた方の方が悲しい死が多く、死を前向きに捉え受け止めた方の方が、最期まで自分らしく生き切っているように思われるとのお話しをされていらっしゃいました。

 お医者さんが担当されている病棟では、患者さんの身体の痛みを取るだけでなく、心の痛みやご自身がいなくなるという精神的な痛みも一緒になって寄り添い考えていくことで、次第に患者さんは生き生きされてきて、病棟内は常に明るい笑いに包まれている状態との由。

 死を目前にしてもほとんどの患者さんがリハビリに参加され、今日よりも明日の方が良くなることがうれしく、リハビリを通して生きる力が湧いてきて、結果として御家族との交流も多くなり、家族で温泉にでも行こうということもあり得るようになるとのこと。

 どんな状況になっても、その人にはその人らしく生きる方法があるのではと、特にリハビリの重要性をお話しされていらっしゃった事が、昨日のことのように思い出されます。

 現場は全てを語りますので、目が離せません・・・。