無宗教葬とコロナ騒動の関係は・・・?

 コロナ騒動に土砂災害と、追い打ちを掛けるような昨今ですが、どんな状況に置かれても御葬儀だけは待ってくれません。

 コロナ対策の自粛ムードの中、御葬儀もお身内だけで、特に菩提寺がない方は無宗教葬を選ばれる方も多くなりました。

 年明け早々に、90歳の卒寿のお祝いをさせていただいた先輩も、万が一の際は無宗教葬にて出来るだけシンプルな形で、親しい友人とご親族だけのお見送りを御希望との由。

 宗教儀式と切り離せないものと思われていた御葬儀でしたが、14,5年前、菩提寺を持たないご喪家を中心とした、無宗教葬がマスコミの話題を呼び、センセーショナルに取り上げられ、以来都会を中心に執り行われてきました。

 以前、一抹の不安をもって無宗教葬の立会いに何度かお伺いさせて頂きましたが、お集まりいただいたご会葬者はお一人お1人が故人様と向き合い、ご出棺のお時間までゆったりと思い出に浸る時間も取れ、最期のお別れをされて、ご自身のお気持ちに踏ん切りをつけていらっしゃるご様子がうかがえ、妙に納得させられて、ご一緒にご出棺のお見送りをさせていただきました。

 一方で少人数での御葬儀では、お式の時間の配分が難しく、時間が余って戸惑われる方もおいでになるのではとの心配の声も多々あり、次第に一時期の話題も下火になり、大分落ち着きを取り戻し、昨今では斬新な方法は姿を消し、再びオーソドックスな以前の御葬儀に戻りつつありました。

 そんな矢先です。

 コロナ騒動での3密を避けるためにも、お身内とごく親しい方のみのご列席を余儀なくされ、お時間いっぱいに最期のお別れだけをされ、精進落としのお食事等もお持ち帰りのお弁当等へと御葬儀の仕方も大きく舵がとられ、昨今は大分変化を迫られてきているようです。

 先日、コロナ騒動で4か月ぶりに料理教室でお会いした卒寿の先輩は、自宅待機を余儀なくされていた時間を有効にと、自家製マスク製作に乗り出し、友人知人のイメージにあわせたマスク作りに精を出し、早速お配りになり、若輩の我々はひたすら恐縮しております。

 まだまだお元気なご様子に、ひと安心です。