見送るお気持ちはいつの世も同じです。

 コロナ禍の中、幾度目かの緊急事態宣言が9月30日をもって解除され、人の流れや行動制限も段階的解除となって参りましたが、3密(密閉、密集、密室)を避け、安全を確かめた上で、身近な方をお見送りするお気持は、いつの世も変わりありません。

 「母はこんなご葬儀がしたかったんです。有難うございました」

 以前、立会いで御葬儀にお伺いした折、ご相談者から開口一番、お礼のお言葉を頂き、担当者をご紹介した当方も思わずホッと胸をなでおろし、安堵したものでした。

 当初、病院付きの葬儀社さんにご自宅へ搬送をお願いされたのですが、お父様への配慮が足りない雑な扱いにお母様が心配され、見るに見かねたご長男様から当センターにご連絡を頂き、地元のセンターの賛同葬儀社さんを改めて御紹介させて頂いた御葬儀でした。

 不安と戸惑いの中、初めて御葬儀を執り行うご喪家にとり、御葬儀担当者の存在はとりわけ大きく、心強いものです。

 ハウツウ式の御葬儀の伝授だけでは、ご満足の御葬儀は望めません。

 昨今のように、小規模な御葬儀が多くを占める状況の中、ある意味、担当者のアドバイス如何で御葬儀の良し悪しが決まってしまうとまで言われております。

 ご喪家のご要望を推し測り、適切なアドバイスはもちろんのこと、それに伴うメリット、デメリットも含めてご相談に乗り、よき伴走者として、臨機応変な対応をしていただける担当者を求める傾向が、より顕著になってきているようにも思われます。

 以前1人っ子のご相談者からアンケートのご回答と一緒にお手紙を頂きました。

 「父を見送った後、これでよかったのかと一人で悩んでおりましたが、早速に担当者から心に残る御葬儀だったとのお手紙を頂き、気持ちも一気に軽くなり、今では無事父を見送ることが出来たのも皆様のおかげと感謝しています」とのご報告に、御紹介した当方も思わずほっとさせられたものでした。