引き継ぎたい担当者の心意気

先日賛同葬儀社さんの担当者の方から「健康上の都合で廃業することになりました」のご連絡を頂きました。

センターが発足して間もない頃、ご葬儀の立会いでお伺いした折、ご会葬者が大勢お集まりの通夜の席で、山陰の菩提寺からお越しいただいたご住職に、担当者のご葬儀の取り組み方を絶賛されたとのお話が思い出されます。

そのご葬儀では、故人様との最期のお別れを担当者にお任せするだけでなく、御家族皆様が一歩踏み込み参加することで、各人の胸に刻み込まれるとの担当者の発案から、ご喪家皆様の手を借りて故人様との思い出づくりをされ、ご会葬の方々から大好評を博し、ご紹介した当方まで感謝された思い出がよみがえりました。

故人様との思い出の写真や品を出来るだけ多く集めていただき、ご喪家の皆様にお任せして皆様の手で思い出コーナーを創ることを提案し、実行されました。

当初担当者に言われたからと渋々お手伝いされていたお子様達も、写真を切ったり貼ったりレイアウトしていくうちに、次第に故人様との思い出がよみがえり、手づくりの思い出コーナーが完成された暁には、お気持の上でもご家族ご親族にとっても代えがたいものになったとの由。

それから数年後、お花の先生でもいらっしゃった奥様のご葬儀の折は、御家族の他にお弟子さん達も負けじと共同作業に参加されて、思い出に残るご葬儀になったのは言うまでもありません。

立会いにお伺いし、式場のみならずお清め室までも展示された作品を、熱心に見入っていらしたご会葬の方々の様子が、今でも目に浮かびます。

ご葬儀も表面的にはここ数年来、大分様変わりの様相を呈してきました。
しかしながら、後に続く担当者の心意気は永遠であってほしいものです。