近年、特に地元と関わりの少ない都会在住の方、田舎のご両親を呼び寄せている方、高齢でお知り合いの少ない方、理由は様々ですが故人と直接関わりの深い方だけでお送りしたいというご依頼が増えています。
ご遺族の会社関係、学校関係等故人と直接関係の無い方が多数いらっしゃる一般葬は、葬儀社誘導型で儀式的に進行する場合が多いようです。これに対してお身内だけの家族葬は家族の意思を前面に押し出し、どちらかといえば会葬者主導型で進行する形になります。
家族葬では会葬者参加型が一つのキーポイントになるようです。
葬儀社の担当者は黒子になり、演出家になり、どのように式を運ぶか腕の見せ所になります。又同時にちょっとした気配りが重要な要素にもなり気が抜けられません。
ご喪家の気持をどれだけ形に表せるか。故人との思い出をどれだけ会葬者お1人お1人の心に刻むことが出来るか。ご喪家との綿密な打合せを短期間でまとめ上げ、周囲を説得する必要も出てきます。
例えば、故人のお孫さんの挨拶や楽しみにしていたお孫さんの演奏を読経途中に式の流れを止めることなく、タイミングよく挟むにはご住職への説得も必要になります。また、大好きだった曲をこころおきなく流すには、会場の選択も大切です。
いずれにしても、手作りで自分達の手で送ってあげたという実感を御家族に如何に味わらせてあげられるかにかかってきます。
担当者は真正面からご遺族とどれだけ向き合えるか常に自問自答しながらやっていますと
語っていました。