2年半程前、お母様が危篤状態に陥り、時間が限られ、経済的にも余裕がないので早急にお電話でご相談されたいとのメールをいただきまし
た。
夜遅い時間でしたが、ご連絡を致しましたところ、火葬のみで幾ら位掛かるか至急お知りになりたい。また、都内の菩提寺に火葬のみでも許可
を頂けるか問い合わせているが、当のご住職がお留守で、連絡をお待ちしているがご心配とのこと。
1人っ子でご相談する相手もいらっしゃらなく、万が一の状況が何時来るかも分からない中、当のお母様は年金もなく、ご相談者は小さなお子様
2人を抱えたシングルマザーでローンを抱えており、金銭的にかなり厳しい状況であることを率直にお話し頂きました。
ありのままをお話されるよう申し上げた3日後、「あれから意を決してご住職にお話したところ、そういう理由でしたらと、戒名のことも含め、
火葬が終わってからご相談に乗っていただけることになりました」。
第1関門突破でほっとされたご様子に、こちらも胸を撫で下ろしたのがつい昨日のように思い出されます。
昨年末から今年にかけて、菩提寺はあるが、ご事情でお式は出せず、直葬のみにされたい、または1日葬のみにされたいとのご相談が相次ぎまし
たが、いずれもご住職に現状をお話されて、了解済みとのこと。
昨年末にご相談いただいた方はご事情でお父様のご葬儀は直葬を希望されていらっしゃいましたが、ご親戚の反対に遭い、1日葬に変更されて、
お近くの葬儀社さんにご相談された折、昔気質の担当者の方からは「いろんなものを端折った1日葬はやらない方がよい。何よりもご住職が許さな
いだろう」と言われましたが「費用を抑えたいことをご住職にお話した時、直葬をOKしてくれたから、1日葬も大丈夫」と反論されて、その場でご
住職にご連絡を取り、1日葬でもOKの確認をとられたとのお話しでした。
また、横浜での直葬をご希望のご相談者も、以前ご主人側のご葬儀の際、後から追加が次々と出て、当初の予定よりもかなりの金額になってし
まわれたので、お母様のご葬儀は搬送先の安置所にご家族だけお集まりになり、読経をしていただいた後、そのまま南部斎場での直葬のご希望を、
菩提寺のご住職にご相談されて、すでにご承諾を得ていらっしゃるとのこと。
本来の仏式のご葬儀では通夜、葬儀・告別式の一連の流れに本義があり、直葬、1日葬に省略されることへのご理解は難しいとも言われておりま
したが、多様化の現代に合わせた菩提寺が急に増えて来ているように思われます。
まずは、菩提寺にご相談を!