葬儀内容も今後益々多彩になる予兆が見受けられます。

 新年明けまして おめでとうございます。
 昨年中はお世話になりました。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 不景気の嵐の中、それでも世間の人々はつかの間の小休止で、家族団欒のひとときを過ごしていらっしゃいますが、人の死だけは待った無しです。
 お正月3が日はほとんどの火葬場がお休みです。
 今年も電話での切羽詰った問い合わせで新しい年を迎えました。

 近年、ご葬儀に関する話題もマスコミを中心に取り上げられ、事前にご相談される方も増えてきました。
 お亡くなりになってからご連絡いただく場合がほとんど従来型でのご葬儀に対し、時間に余裕のある事前相談ではご希望が多く、さらに膨らんで演出型のご葬儀をご要望される方もでてきて、この傾向は今後さらに増える気配が感じられます。
 演出型のご葬儀でのご希望は、お集まりいただいた方々に対する儀式として、結婚式が一つのヒントになっているようです。
 しかし、ご葬儀を取り扱う葬儀社の担当者は演出家ではありませんので、無理にやるとぎごちなくなったり、またイベント化されてしまう危うさも含んでいます。
 さらに、斎場は一般的に結婚式場のような多彩な装置がありません。
 いきおいスタッフも専門家にまた装置も外注するはめになり、思わぬ高額な出費になってしまうのが現状のようです。

 昨年取り扱ったご葬儀の中で、3面のスクリーンに故人様の生い立ちを数十分間映したいのでパソコンでの操作に精通した担当者とビデオ用のプロジェクターが揃う葬儀社と斎場を紹介してほしいとの依頼がありました。
 
 指定された地域の賛同社に問い合わせ、A社は機材持ち込み専門スタッフ派遣、B社は自社の小型スクリーンと写真部スタッフ派遣という形の見積りになりましたが、依頼者の予算との折り合いがつかず、二転三転した挙げ句、スクリーンはカットされC社の金額を抑えた無宗教葬に落着きました。
 依頼者としては葬儀担当者自身が取り扱い、費用を抑えた形をご希望でしたが、現状で条件が揃うことの難しさを痛感させられた1件でした。