「これでよかったのかな」見送る気持ちは複雑ですが・・・。

 映画「おくりびと」は話題を集めて、ついに先週の観客動員数が第1位になり、TBSでは緊急特番が組まれていました。主演の本木雅弘と滝田洋二郎監督に映画にまつわるエピソードを伺っている中で、映画館から出てきた若い観客は「自分の親も温かく送り出してあげたいなと思いました」とインタビューに答えていました。
 映画を観た人たちは周りに亡くなった方を持った経験を通して「こんな風に送ってあげられたかな」と自分自身に問いかけている方も多くいらっしゃるのではと思われます。

 身近な方の死で動転し、気持ちが宙に浮いているような状態の中、ご葬儀が無事済みほっとしたのもつかの間、今度は「あれではたしてよかったのかな」という思いが日増しに募って来るようです。
 送り方にお手本があるわけではなく、よかったかどうかは気持ちの持ち方次第ですが、不安な気持ちを傍からほんの少しサポートすることで安心感が得られることもあるようです。
 当センターに頂いたお手紙やメールの中にもそんな近況報告が見られます。

 入退院をくり返し最後の入院を告げらたお父様を葬儀社を決めてから、最後の数日間は看取ることだけに集中することができ、相談させていただいてよかったと思いますとのお手紙をいただきました。
 
 また、葬儀社の担当者から「心に残るご葬儀だった」というお手紙をいただき、これで良かったのかなと悩んでいた気持ちが軽くなり、1人っ子でしたが無事見送ることが出来たというお便りも頂きました。

 お父様の死を間近に不安な状況の中、センターのアドバイスに安心し、温かい雰囲気の中でお見送りが出来、振り返ってみると「幸せな思い出」となっていることに気が付かれたとの、ご報告も頂いています。