葬儀の事前相談で、「入院中の身内の者が心配な状況なのですが、まだ亡くなっていないのに葬儀の相談をしてもいいのでしょうか」という事前の相談をお受けすることがあります。
その際には、事前相談をした場合のメリットをお伝えしたうえで、ご相談者の方の考え方やお気持ちにしたがって対応させていただいています。
先日、ご入院中のお身内の方が心配な状況なので葬儀について調べたい気持ちはあるけれど、親戚などの手前、まだ亡くなっていない状況から用意周到に準備を整え、万一の時を迎えたときにあまりにも段取り良く進めてしまうことには抵抗があるというご相談を受けました。
通常であれば、事前相談ではできれば葬儀社の担当者と直接会ってお話しをお聞きになることをお勧めするのですが、このご相談の場合には、ご相談者だけがご理解していればいい状況だったので、概算見積りをとっておおよその費用と流れをご理解されたうえで、あえて担当者とは会わず、携帯にその社の電話番号を登録しておき、万一の際に連絡する所だけを決めておくということになりました。
後日、そのご相談者より「不安だらけでしたが、万一の際に連絡する所を決めておくだけでも安心しました」との連絡をいただき、私の方も安心いたしました。
一方、万一の際に慌ててしまいそうだからと、ご紹介した社の担当者と面談し、お料理や返礼品の種類や祭壇の雰囲気まで詳細にお決めになり、万一の際にはその社へ連絡すれば事前に決めていた通りに進むことが安心と思われる方もいらっしゃいます。
安心を得る材料は人それぞれですが、少なくとも事前に情報を得ることは安心につながる材料の一つだと思います。