季節により、斎場は混み合い、式場の予約もスムースにいかない場合が多々あります。
2月の寒い季節はなおさらです。
先日も市営のかわさき北部斎苑斎場をご希望のご相談者に、混み合う場合を考慮して、自社斎場を所有している葬儀社さんをご紹介いたしましたが、双方とも混みあって一番早くご予約ができたのは、同じ市営のかわさき南部斎苑での大式場になってしまいました。
お身内だけのご葬儀に、イス100席もある式場は何としても広すぎます。
担当者は普段どちらかと言えば式場片隅に配置される思い出コーナーを、式場後半全部を使って作ることを提案し、ご家族やご兄弟から故人様との思い出の写真や、故人様が大事にされていらっしゃった品々を持ち寄っていただきました。
式場半分近くまで展示された、懐かしい写真や遺品の数々を手に取り、お身内の皆さんで、暫しの間故人様との思い出を語り合うことができ、広い会場も和やかな空気に包まれ、大変喜ばれたとのご報告をいただきました。
思い出コーナーは葬儀社さんのサービスの一環としてご喪家に提案され、飾り付けや制作は全て葬儀社さんにお任せする場合が多いようですが、以前立会いでお伺いしたご葬儀では、ご喪家総出でお手伝いをして、大変感慨深いお式になったとご報告いただいたことがありました。
お父様のご葬儀でセンターに相談をいただいた喪主様は、葬儀社さんから思い出コーナーの提案を出されたが、当初あまり乗り気ではなかったようです。
葬儀社の担当者の方はご喪家にできるだけ参加してもらい、より多くの思い出を作ってもらうことを意とし、見る側も手際よく作った業者サイドのものよりも、ご喪家の想いが出ている作品に、より愛情を感じていただけるのではと期待をされていました。
通夜当日の午後から、ご喪家総出で写真選びからレイアウトをして、切ったり張ったりと共同作業をしていくうちに、皆の気持がひとつになっていくのが感じられ、より一層の思い出作りになりましたと、後日興奮気味にお話されたのは当の喪主様でした。
数年後、お母様のご葬儀の折も、皆様の共同作業があったのは言うまでもありません。