火葬場併設の斎場は、ほとんどの場合ご出棺後に霊柩車やマイクロバスなどの車両が不要になることや、移動の負担が少なくて済む等の理由から、ご高齢の方のご会葬が多い場合などは特に希望されることが多いのですが、先日のご相談では、故人様のご友人の方にも火葬場へご一緒していただきたいとの理由から、火葬場併設の式場を利用したいとのご要望をお聞きしました。
通常であれば一般のご会葬の方へは通夜料理でおもてなしすることができるのですが、通夜を行わない一日葬のご葬儀を希望されていたことから、お世話になった方々にも火葬場へご同行いただき、その後の精進落しのお食事でおもてなしをさせていただきたいというお身内の方からのご要望でした。
通常、火葬場へはお身内の方だけが行くものと考えられている方も多いかと思いますし、一般の会葬者は告別式に参列してもご出棺のお見送りでお帰りになることが多いのではないでしょうか。
火葬場併設の斎場が混み合う場合を考えて、民間の式場の利用も視野に入れていただければと思いましたが、火葬場から離れている式場を利用した場合、通常はマイクロバスや自家用車などで火葬場へ移動するので、ご家族からの要請があったとしても、ご親族以外の方にとっては「ご一緒していいのだろうか」などと迷われてしまうのではないかという心配があり、火葬場併設の斎場のみでの提案となりました。 ご出棺後にそのままの流れでご友人たちも気兼ねなく火葬場へ向かうことができるということがそのご相談者にとって火葬場併設の斎場を選んだ一番の理由でした。葬儀にもいろいろなかたちがありますが、葬儀をおこなう方にとってのメリットについても様々であることを感じました。