久しぶりに街の本屋に

 検索エンジンに何らかの漠然とした言葉を入れても、検索窓の下には候補の言葉がずらりと並び、探したいのはこれですか、みたいな反応が返ってきます。ネットショップで何かを買えば、過去にはこれも買ってます買い物忘れはありませんか、とか、この商品を買った人はこういうのも買ってますよ、みたいな反応が返ってきます。どんどん、緻密になって的を射るような反応になってきているので喰いつきたくなります。

 たしかに便利ではありますが、こちらのネット上での振舞いを予想され、その通りに行動するのも癪に障ります。個人的に、一番、予想通りに行動してしまっているのが、本です。
 評価の高いお勧め本は、もちろんのこと、この本を買った人は、この本も一緒に買っています、も予想通りに購入ボタンをクリックして(させられて)しまうことが多い気がしてなりません。

 これでは、アマゾンの予想通りにしか知識が増えない!(大げさですが)ので、何かしら対策を考えなくては。
 先日、待ち時間が少しあって、暇つぶしのため、おそらく1年ぶりくらいに街の本屋に入り、買う気もなかったのに、タイトルとか装丁、内容を少し見て3冊買ってしまいました。「終活なんておやめなさい」という本もありました。これは対策になりそうです。ネット上ではおそらく、買う機会がなかったであろう本を読み、ためになったのですから。

 ちなみに、本の内容は、タイトル通りです。遺言、葬儀、墓、相続など、自らの人生の終わりに向けて積極的に準備を進める活動に対して、おやめなさい、です(理由は同書をご覧ください)。終活は、過剰な個人主義と自己決定権のような気だけしていたのですが、同書で知識補強させてもらいました。
 当センターも、葬儀に関わっているので終活を推し進める側だと思われがちですがそうでもありません。否定はしませんが、積極的にお勧めもしておりません。というより、ご相談者の99%以上は、ご本人以外なので、そうした機会があまりないのが現状です。