自宅でお看取りの後は・・

 「自宅で看取ることになると思いますが、古いマンションなのでエレベーターが狭く、自宅から遺体を搬送することができるでしょうか」、というお問い合わせをいただきました。
 事前のご相談で、ご自宅で介護をしているお母様の万一のときのことについて心配されていたときに、葬儀のことを調べ始め、ご自身で何社かの葬儀社に問い合わせたところ、難色を示す回答しか得られなかったとのことで、センターへご相談をされました。 
 「このような場合、受けてくれる葬儀社があるのか心配」、また、「もし、なければ救急車で病院に行くしかないと考えている」とのこと。
 
 今までも何度か同じようなご相談を承りましたが、ご紹介させていただいた葬儀社さんからはNOの返事が返ってきたことはなく、どちらかというと、割とすんなりと引き受けてくださることが多かったように思います。
 たしかに、同じような古いマンションにお住まいの方からの相談で、ご自宅で納棺してから移動したいといとのご要望があったときには、故人様のお体のことを第一に考えて「難しい」となったこともありましたが、葬儀社さんからの提案で、お身体のままの状態で安置所などに搬送し、そこで納棺、お別れを行った後に火葬場へ向かうなど、ご依頼者にきちんと説明をしてご納得され、ご葬儀も滞りなく終えることができたということがありました。

 今はまだ最期のときを病院で迎えられる方が多いですが、これからは在宅介護が増え、ご自宅でお看取りになることも多くなってくるように思います。
 自宅や自宅周辺の環境は様々で、一概にすべてご希望通りに行えますとは言いきれないところもありますが、ご要望が現実的に難しいような場合でも、葬儀社さんからのできる限りの最善の方法とすり合わせを行えば、ご満足のいく方法が見つかるかもしれません。

 そのためには、葬儀社側の都合ではなく、ご依頼者の話しをきちんと受け止めたうえで提案してくれるような葬儀社さんに出会っていただきたいと思います。