担当者の心づかい

「ご長男の入院されている病院の前で暫し車をお止めし、永年住み慣れた団地の前をお通りして、臨海斎場の霊安室へと向かわれました」

 お父様も今頃はきっと心残りだったご長男とのお別れが思いがけない形で実現でき、あの世でほっとされていらっしゃるのでは・・・。

先日、ご家族・ご親族だけの1日葬を、臨海斎場にて執り行いました賛同社の担当者さんの報告を伺って、こちらも思わず安堵いたしました。

 深夜3時に病院にお迎えに上がり、民間の安置所に一時預けをされ、朝一番で臨海斎場の霊安室を確保し、午後には移動されて、臨海斎場では改めて納棺を執り行い、伸びていた、おひげそりをされ、お顔を整えてさしあげたとのこと。
 施行後のアンケートでは担当者の気配りには常に高い評価を頂き、またお願いすると思いますとわざわざ断り書きをいれてくださる方もいらっしゃるほどでした。

 今回のご報告を伺い、数年前に頂いたアンケートのことが思い出されました。
お亡くなりになるずっと以前に、病院から安置所に行く途中で、ご自宅の前を通ってほしいとおっしゃっていた方がいらっしゃいました。
  ところがお亡くなりになられた当日は、ご相談者もご家族も気が動転されて、そのことをすっかり失念していましたが、葬儀社の担当者は覚えておりました。

  「自宅前で暫しの間停車して、お祈りをして頂けたことで、心が救われた気がします。元気で帰ってこられなくて…、悲しくて無念でしたが、一瞬でも立ち寄っていただけたことで心が救われた気がします。このタイミングをおいて、他になかったですから」と。

 さらに打ち合わせの後、ご自宅まで送って頂いた折、遺影写真と一緒にたまたま別の目的で故人様が書き残した直筆のメッセージを担当者にお渡しされたところ、「会葬礼状の文面の最後に印刷して、原本は額に入れて安置所に飾っていただき、故人を大切に考えてくださっているお気持ちが伝わってきて、思わず新たな涙を流しました」と担当者の気配りに感謝のメッセージが寄せられていました。
 
 このような、ちょっとした気遣いが、ご葬儀では満足度を決める大きな手掛かりとなるようです。