喪主様と故人様の信仰が異なるときは・・・

 今回は無宗教の葬儀・・ではなく、無宗教にするかどうしようかと迷われて、結果、仏式の葬儀にされたというお話しです。

 喪主をお勤めになる故人様の子供にあたる方はキリスト教、故人様は特に宗教の信仰はなく、でも、ご親族は今まで仏式のご葬儀をされてきたとのこと。
 そのような状態のなか、故人様が信仰していないキリスト教の葬儀を行なうわけにもいかず、かといって仏式のご葬儀にするのも・・・と悩まれていた中、無宗教葬とういう選択肢があり、最初は無宗教での葬儀にしようかという流れになられたとのこと。
 その後、ご家族でご相談され、ご親戚の手前、やはり仏式の葬儀にした方がいいかもしれないという結論をお出しになり、葬儀社からご僧侶を紹介して頂き、仏式のご葬儀にされたとのことでしたが、ご葬儀後に喪主様から「仏式の葬儀にして良かったです」とお話しになられたとのこと。

 センターでは、ご相談で無宗教を選択されたご相談者へは、なぜ無宗教の葬儀を選ばれたのか理由をお聞きしています。 
 最近では無宗教葬という言葉も多くつかわれるようになってきたので聞いた事はあると言う方も多いかと思いますが、地方から葬儀に参列される方やご高齢の方にとってはあまり馴染みもなく、たとえ信仰がなくても葬儀ではお経を読んでいただかないと・・と思われている方も多いため、ご葬儀に参列したときに、戸惑われることもありえることから、場合によってはご親族には事前に説明をしておいた方がいい場合があるからです。
 ずいぶん前のご相談でしたが、ご主人を亡くされ、喪主をお勤めになられた奥様はご主人側のご親戚との関係があまり濃くなく、事前に無宗教での葬儀を行なう旨の報告をできなかったことから、ご葬儀が始まってすぐのご挨拶で事情をお話しし、無宗教での葬儀にすることをお伝えしていました。

 ご葬儀における宗教については、各ご家庭だけでなく、各個人にもかかわる事もありますが、まずは皆様が故人様を大切に送る事を一番にお考えいただければと思います。