料理がたくさん追加されていました・・と。

 前回に引き続き、以前センターにお問い合わせをいただいたご葬儀後に気がつかれたトラブルについて書こうと思います。

 昨年、お電話でお問い合わせをいただいたのですが、よく言われているトラブルの中のひとつの、「お通夜の時に、勝手にどんどん料理がでてきて、結果、たくさんのお料理が食べきれずに余ってしまっていた。案の定、葬儀後に受け取った請求書の料理代は最初の見積りからかけ離れた費用になっていたので納得がいかない」というものでした。

 葬儀前の打ち合わせの時点で納得をされても、実際の請求時に追加・追加で加算されてしまい、思っていた費用よりもかなり高額になってしまったというものです。
 確かに、お料理やお返し物の金額は実際にお越しになった人数によって変動するところなので、見積りと請求の金額に差が生じる可能性のあるところ。
 特にお料理の場合は、数がはっきりしているお返し物と違って、最終的にどのくらいの数が出たのかを把握するのは難しいものです。
 実際に料理が並べられてしまっているので、後から納得がいかないと言っても、それについて対応してもらうのは難しいかもしれません。

 良心的な葬儀社でしたら、ご会葬の人数を見ながら、足りなくなりそうだと判断した時点で喪主やご家族の方に、追加について相談すると思いますが、葬儀前の段階で、良心的な葬儀社なのかどうかを見分けるのはとても難しいことのように思います。
 このお問い合わせをされた方も、見積りの段階ではご納得されていたのですから、少なくともその時点ではその葬儀社を信用していて、不信感はお持ちになられていなかったわけです。

 私がセンターに入ったばかりのころ、「電話帳で“あさがお葬儀社紹介センター”という名前を見た。おたくは葬儀社じゃないみたいだが、何をやっているところなのか」と聞かれたことがありました。
 葬儀社の紹介をするところであることをお伝えしましたが、「葬儀社なんて、電話帳にたくさん載っているんだから、てきとうに電話をすれば葬儀はやってもらえる。おたくのやっている事の意味がよくわからない」と言われ、うまく説明出来なかった事を未だに残念に思っています。
 その時、その方に理解していただけるように説明できなかったのは、世間でよく言われているトラブルについて、「今でも本当にそんなことがあるのかな」と少し思っていたところがあったからかもしれません。
 それから数年の間に、何件かの実際にそのようなトラブルに巻き込まれてしまわれた方から話しをお聞きし、『葬儀社を選ぶ』ということがどれだけ大切なのかということを実感させていただきました。
 大切な人を満足のいくご葬儀でおくっていただくために、『葬儀社を選ぶ』ということに関心を持っていただければと思います。