正直な葬儀社さんを選んでいただきたいと思います。

 センターの対応範囲は東京・埼玉・神奈川・千葉のあたりになりますが、時折関西や東北、北海道、九州、沖縄などからご相談のお電話をいただくことがあります。
 センターの対応地域にお住いのご家族やご親戚が心配な状況になり、遠方にいるご家族、ご親族の方からのご相談ということなのですが、そのような場合、ひとつ、可能であればやって頂きたいことがあります。

 できれば、万が一の時に一番に病院などから連絡が入る方、病院にすぐに駆け付けることができる方がいらっしゃれば、その方とご相談の状況、情報を共有していただくことです。

 以前、関西の方から都内にいるご祖母様が心配な状況にあるので、とご相談を頂きました。
 ご対象者がご入院されている病院の近くにいるご親戚は皆さまご高齢で、何かあったら言いなりになってしまいそうなのでと心配され、しっかりしているお孫さんが任されたとのことでした。
 ご相談では、複数回のやり取りを経て、ご紹介葬儀社とも直接連絡をとっていただき、費用や対応面での安心感などから、万が一の時にはその社にお願いするという流れになっていたのですが、ご逝去され、病院に駆け付
けたご親戚に、病院に入っている葬儀社さんが「うちだったらこの日に火葬ができる」とおっしゃり、そこにいたご親戚の方は、「それならそこにお願いしよう」ということになってしまいました、とご報告をいただきまし
た。

 費用はセンターからのご紹介葬儀社が提示した金額の倍くらいだったとのこと、ご納得されての依頼でしたらいいのですが、気になるのは「うちだったらこの日に火葬ができる」という一言。
 火葬場を予約できるのはどこの葬儀社さんにお願いしても条件は同じです。都内や近隣の市営斎場などにおいては火葬場は原則的に先着順での受付になりますので、どこかの葬儀社が優先的に予約をとれるということはあ
りません。

 また、他のご相談では、ご自身で問い合わせた葬儀社から湯灌の費用は市が負担してくれると説明を受けたとお聞きしました。
 しかし、そこの市では市が湯灌代を負担することはありませんので、おそらく健康保険などから後日支給される費用を湯灌にまわせばというニュアンスで話しをされたのだと思いますが・・・。

 消費者の方が葬儀のことを隅から隅まで知ることは困難だと思いますが、正直な葬儀社さんもたくさんありますので・・・・。