ご相談者の立場によって。

 以前、親しいご友人が心配な状況になったので、というご相談を頂きました。
 話を伺うと、ご友人は単身でこちらに来ていて、ご家族は田舎にいるとのこと。ご友人が万が一の時に、田舎にいるご両親はこちらの事もよくわからないだろうから、自分ができるだけの事をやっておけば、少しは参考に
なるかもしれないので、ということでした。
 ご友人という立場なので、葬儀についての決定権はありませんでしたが、田舎からくるご両親が困らないようにという気持ちからのご相談で、わかる限りの情報から複数の提案をさせていただき、それぞれについての説明、
見積の取り寄せ、葬儀社のご紹介をさせていただきました。

 何度かやり取りを行いましたが、数日後、ご友人の方がお亡くなりになり、ご両親と連絡を取りながら、ご相談者が葬儀社に連絡、ご依頼となりました。
 ご両親が到着した時点では、きちんと安置所にご安置されていた状態で、そのまま詳細の打ち合わせを行い、打ち合わせの席にはご家族の中にご相談者も同席されたそうです。

 センターには、葬儀について決定権がない立場の方からのご相談も頂きます。
 先日も、「入院している夫の親が心配な状況なのですが、実の家族は葬儀の事を考えたくないみたいなので・・。ただ、万が一の時にどうしたらいいのか、そのときに家族がどうなってしまうのか心配なので。」とのこと。
 
 いざというとき、悲しい気持ちは同じでも、直接のご家族よりも少しだけでも冷静でいられる立場の人がいると、動揺した状態で判断しなくてはならない状況を少しは回避できるかもしれません。

 ご相談者の立場によって。