「納棺夫日記」という本を読みました。

 われわれは葬儀社紹介センターなので、実際の施行はしませんが、葬儀社の担当者がする実際の現場をすべて見ているわけでもありません。立ち合いに行ったときなど一部分を見ているにすぎません。

 葬儀社の人が、現実の場面で、どんな意識や感情でもってやっているのかを知るために話を聞いたりします。

 そのためということではありませんが、よりいい話を聞けるように、葬儀社の人が書いた本などを読んだりします。今日は「納棺夫日記」(青木新門・著、文春文庫)という本を読みました。

 湯灌や納棺といった作業において、自分自身の心を鎮めるための、死や死体や死者との心の葛藤などをつづっています。「死というものと常に向かい合っていながら、死から目をそらして仕事をしてい」た著者が、どのようことがきっかけで、真正面から向き合うようになったのかが描かれていて、興味深い本でした。