ご心配の余りと親戚の方が口出しするのは難しい。

 最近はメールでのご相談を、ご家族の方(万が一の時は喪主か施主になられる方並びに伴侶の方)以外のご親戚の方から受けるケースが目につくように思われます。
 特にご当人様と親しい間柄であればあるほど状況を見てご心配の余り、居ても経ってもいられなくなり、ご家族にお断りなくご連絡いただくということになるようです。
 ご相談自体は大いに結構なのですが、当方とのやりとりをして、見積りを取り、ご検討いただいても、いざという時にご喪家から「なぜ、あなたが」というような見方をされないとも限りません。
 ことここに来てはじめてご本人とは親しいだけで直接な血のつながりがないことに思い至り、二重の落胆をされる破目になってしまいます。
  
 少し前のことですが、横浜の義兄の方からご相談のメールを頂きました。
 同じ横浜在住の妹さんのご主人が危篤状態とのことでした。
 義弟のご実家は東北地方ですが、「実の兄弟以上の付き合いをしていたので、最期の別れを悔いのないものとしたい一心で、妹とも相談しつつのお願い」とのことでした。
 依頼者は妹さん1家の状況もよくご存知で、また妹さんも喪主に当られますが、御2人ともご当人様と血のつながりはありません。
 一方、義弟の方にはお母様、ご兄弟がいらっしゃいます。
 依頼者の独断の形で話が進んだことに、途中ご兄弟から異論がでてきたようです。
 最後は血のつながりがものを言いました。
 一言先にご実家にご相談すべきでした。
 これでは双方ともに気まずい思いだけが残ってしまいます。
 良かれと思ったことが思わぬ方向に行かないためにも、如何なる状況であれ、ご了解を取ってから事に当る必要があることを改めて思い知らされました。
 当方としても大いに反省の材料とさせられました。