仏式ではお亡くなりになって7日目に初七日の法要が営まれます。
ご葬儀が終るや否や再びお集まりいただくのも大変なので、ご葬儀当日、火葬後遺骨を祭壇に安置し、ご住職が還骨回向の読経され、そのまま繰上げ初七日法要に移行するのが通常とされてきました。
ところが最近ではお寺さんの都合なのか、はたまた式場の都合なのか、まだ荼毘に付す前に初七日法要が営まれるケースが多く見受けられるようになってきました。
葬儀・告別式の読経に続けておこなわれ、ご家族・ご親族のみのご焼香となります。
初七日は霊が冥土に向って最初の関門になる三途の川を渡る裁判日とのこと。初めての裁判を前に心細い気持ちを助けるための供養の日です。
それなのに、荼毘に付される前に供養されるのがなんとも腑に落ず、未だに違和感が付きまとっています。
公営の斎場の中には次のご葬儀の準備の為に出棺の後は式場に戻れないところが多く、必然的に前倒しで行なわれ、どこかところてん式に追い出される感じは否めないようです。
タイム・イズ・マネー、時間で物事が決められていく中、時間を外して見送り供養はできないものか。
目の前のご葬儀に立ち会いながら、ふとそんな天の邪鬼な心が動きます。
何時か観た、韓国のお葬式の映画のように・・・。