あの衝撃の日から早くも4ヶ月が過ぎてしまいました。
周りの復興が目に見えてくるに従い、かえって被災地の皆さんの気持は整理がつかないまま、多様に揺れ動いているようです。
お1人お一人の心の傷をどのようにしたら少しでもケアができるのだろうか。
特に震災の場合はどこに気持をぶつけてよいのか分らないまま、御家族を始とした思い出のもの全てを失った責任の矛先を、今度は自分にむけ、罪悪感にさいなまれる方が増えているとの報道には、正直返す言葉が見つかりません。
そんな折、久しぶりに先日バレエの「瀕死の白鳥」を鑑賞する機会を得ました。
この「瀕死の白鳥」は、死に瀕した一羽の白鳥が最後の最後まで生きることを諦めず、静かに死を迎えるまでを肉体のみで表現する2分余の小品ですが、いつも踊りを観終わった後は不思議なパワーをもらっていました。
倒れては起き上がり、生への闘いを挑み続ける作品、悲しみを静かに受け入れながらも凛とした強い意志を持った作品と、ダンサーにより表現方法は違えども、観客にこれほど、生きる力を考えさせる作品も珍しいのでは・・・。
言葉ではなく、自分自身に照らし合わせて観ていただくためにも、被災地の方々に是非観ていただきたいと思いました。
来る8月15日にはバレエ界の有志によるチャリティーでも取り上げられる予定とのことですので・・・。