不安をなくすには・・・。

 ご葬儀に直接自身が関わることは一生を通じてもそう頻繁にあるものではありません。

 それゆえに未経験の方が大多数を占め、ご葬儀中は内心ドキドキの中、表面の冷静さをかろうじて保ちながらも、ひたすら無事に何事もなく終ることを祈り、一方で永久に出会うことのない肉親との最後の別れを意識せざるを得ない、二律背反の世界を綱渡りしているようなものでもあります。

 ひと昔前のように、周りの先輩達が手取り足取りしながらも、後輩達を指導するという気運が薄れてきた昨今、この綱渡りを少しでも安定感のあるものにするためには、ご自身の手で不安を取り除き、余裕を持って当日をお迎えすることも大切です。

 先日メールでのやりとりをしていた事前相談のご相談者に、ご要望に合った賛同葬儀社さん3社をご紹介し、3社から見積りをお取りし、センターの見積説明書と共にお送りして、できましたら3社の担当者と面談をされることをお勧めしたところ、早速にご自宅にお呼びになられ、それぞれの担当者に様々なご葬儀に関する質問をされ、その内の1社にお決めになられたとの由。

 それぞれの担当者に質問をされたご相談者は、「分かりやすくご説明いただき、各社価格もほぼ同じで大差なく、できれば3社それぞれにお願いしたいくらいです」と、悩んだ末お1人に絞られました。

 理由はひとえにその担当者のお人柄だったそうです。
 直接担当者にお会いになりお話をお聞きすると、ご自身が常に不安に思っていることをいろいろ聞くことができ、とても助かったとのこと。
 おかげさまで、ご自身の中でご葬儀に関する不安がなくなり、お母様との残りの時間をゆっくりと過ごす余裕ができたとのご報告をいただきました。

 一方、5年ほど前、メールでのやりとりをしていた事前相談のご相談者は病院で闘病中のお母様が大きな山場を越えてくれていましたが、限界が近づき「もしかしたら」が頭をよぎり、しかし「そのときどうすればよいのか」具体的なことが分からずインターネットで検索して当センターに知り、メールを送ったが、一方で病院に日参しているその裏腹な行動に罪悪感を覚え、最初にメールを送った時には自分は冷たい人間だと感じ、裏切った思いすらされたとのこと。その後当センターのホームページを読み込み、メールでのやりとりで、あらかじめ知っておくことが、ひいてはきちんと送ってあげることに繋がるのだと思えるようになったとの由。

 余裕の持ち方も、5年間では大分様変わりしてきました。