見積りの行方は・・・。

  先日、7年前にお見積りを取られた方からご連絡をいただき、当時の見積りがそのまま生きるかどうかのお問い合わせでしたが、やはり7年の歳月は少し永かったようです。

  見積りをお取りした葬儀社さん自身が高齢のため、昨年廃業されてしまったばかりでした。
  担当者は小柄な方でしたが、ご葬儀は任せてとばかりに肝っ玉母さんばりのパワーで、ご喪家一同から絶大な信頼を得ていらっしゃいましたが、体力気力を最大限に必要とするご葬儀の仕事に、年齢の限界感じ、スパッとおやめになられたと伺いました。

 ご相談者から改めて現在のご様子を伺い、新たにお見積りを作成する旨申し上げ、ご希望の斎場に精通し、もっともご要望に適していると思われる賛同葬儀社さんから見積りをお取りして、再度センターの見積説明書と共にお送りいたしました。

 一方、昨年末にも2年半以上前にお見積りをお取りした方から、ご葬儀の準備をされたいとのご連絡が葬儀社さんの方に入り、間もなくご葬儀となりましたが、こちらは以前のお見積りどおりに進行し、執り行なわれました。

 たてつづけに歳月を経た見積りの出番となり、久しぶりに古い見積りに目を向けると、ご本人様のご相談であったり、お元気でお仕事を続けていらっしゃるご両親のご相談であったりと取られた動機は様々ですが、ご相談当初とは打って変わった晴れ晴れしたご様子が電話口からも伝わって、受けたこちらもほっとしたものでした。

 中にはご夫婦でご相談を頂き、ご葬儀は質素に、しかしお越しいただいた方にはお料理だけは十分堪能していただきたいと見積りをお取りになられた後、担当者とご一緒に斎場の下見に行かれた方もいらっしゃいました。
 綺麗な式場にご満足して、骨壷は好みのものに変更されたり、大食漢のお孫さんのためにお食事をワンセット追加されたりとより具体的に一つひとつ決められ、これで安心しましたと晴れ晴れとした表情で「こんなことができるのも元気な証拠ですね、亡くなった母も100歳まで生きましたので」と、ご満足されたご様子を担当者から伺ったことが思い出されます。

 しかしながら、ご安心された見積りも、時間の経過とともに取り巻く状況も変化してきますので、先日のように時には新たに見積りを取り直す必要もでてきます。
 お取りした後も、時に思い出していただき、ご連絡をいただければ幸いです。