日本では多くの会社が3月と12月を決算月にしているようです。決算時期は自由な日付に設定することができるのですが、他のところも3月が多そうだからということで、当法人も3月になっています。
それはさておき、決算期が終わったら、2か月以内に、法人税の支払いや、決算報告書を税務署に提出する必要があります。これはNPO法人でも同じです。これまでも、作成された決算報告書などを見てはいました。一応わかったような顔はしていたのですが、本当のところ意味がよくわかりませんでした。
損益計算書(NPOでは活動計算書と呼ばれます)は、一般的な言葉で言えば売り上げと経費を主に表しているようなので、日常の事業活動と直結しているようで感覚的にわかりやすいですが、貸借対照表(バランスシート)はいまひとつです。
なにがバランスするのか? バランスさせてどうするの? これで何を表そうとしているのか? 損益計算書との関係はどうなっているの?
ビジネスに関わっている人なら誰でも一度は、決算書を読みたい、他社の財務諸表を分析できるようになれればいいな、と思ったことはあるかも知れません。かくいう私もそう思ってきたのですが、成功していなかったのは上記のとおりです。
しかし、1冊の新書のおかげで、できそうな気になってきたました(気のせいかもしれませんが)。『財務3表一体理解法』という本です。内容も素晴らしく、読後は頭の中がすっきり爽快に整理されたように感じました。書く人によってここまで会計の素人に対してもわかりやすくできるものかと感心を通り越して感動の域に達しました。書き手の頭の中が自分の言葉ですっきり整理されていないとできないだろうし、人の言ったことをコピペでつなぎ合わせてつくられたものには到底できない明快さです。
われわれに相談される方でも、いろいろ調べたが結局のところよくわからない、という方も多いです。そうした方によく理解してもらうためには、われわれ自身の頭の中で情報がよく整理されている必要があると、会計本を通して、改めて思った次第です。