「自分の葬儀はこうしてほしい」と伝えることは・・。

 ご自身の葬儀について、ご生前からいろいろと考えられている方は多いと思います。

 友人のお母様は、自分のお葬式の時にはピースをしている写真を使ってほしいとおっしゃっているそうです。本当にピースをしているお姿が似合うお母様なので、まだまだ先のことだと思いますが、私もぜひそうしてあげてもらいたいと思っています。
 また、他の友人のご両親は自分たちの葬儀について祭壇の種類や斎場、式中に流す曲、葬儀社までお決めになられたそうで、話を一緒に進めた友人は「自分たちできめてきてくれたから楽になったわ」と言っていました。(センターの対応外地域だったので、具体的なお手伝いはできませんでしたが助言だけさせていただきました。)
 逆に、私の両親は、「何も残さないから、直葬でもなんでも好きにやってくれ」と言っています。
 終活とまではいかない範囲でも、自分の葬儀はこうしてほしいという希望をご家族に伝えておけると、実際に葬儀を行うご家族にとっては大きな心配が軽減することもあるようです。

 先日のご相談では、ご入院しているご主人がご自身の葬儀について強い希望をお持ちでした。奥様はご主人が希望するような葬儀を行うために、いろいろとお調べになり、事前に葬儀社と話をされ、ご葬儀を迎えられました。
 ご葬儀を終えた当日の夜、センターへ「わがままをすべて受け入れていたき、無事にご葬儀を終えられた」旨のご報告をいただき、ご主人様、奥様ともにご満足のいくご葬儀を行えたことに安堵いたしました。
 
 終活をする、しないはそれぞれの方の考え方ですので、もちろん「いい・わるい」はありませんが、ご自身が亡くなった後に葬儀を行う家族にとって、故人様の遺志というのは、進め方を楽にしてくれるものになるのではないかと思います。
 自分の葬儀をこうしてほしい、ああしてほしいという希望を伝えておくのも家族にとって目印がつくのでご本人が亡くなった後でも遺志に従って進めることができますし、「すべて任せる、葬儀はすきなようにやってくれ」と遺してくれるのも、肩の荷が少し軽くなるのかもしれません。
 実際、私の肩はかなり軽くなりました。