葬儀のトラブルに巻き込まれないでください。

 センターは「葬儀のトラブルに巻き込まれないように」と、葬儀を行う前の段階でのご相談に対応する活動を行なっていますが、時々、葬儀のトラブルに巻き込まれてしまわれた方からお電話を頂くことがあります。
 葬儀後の場合には、センターではお役に立てる事はあまりないのですが、何かのご参考になることがあるかもしれませんので、お話しはお伺いしています。

 都内の方から、今日、直葬で葬儀を行い、思っていたよりも高額な費用が請求されたのですが、これは正当な金額なのでしょうかとのご質問がありました。
 金額をお伺いすると、私の経験からは直葬の葬儀で聞いたことがないような金額で、思わず「えっ?」と声が出てしまいました。
 病院でお亡くなりになり、病院に入っている葬儀社に「1時間以内に出ないと」と急かされ、そのまま搬送し、葬儀の打ち合わせは行なったようですが、打ち合わせの内容はほとんど覚えていらっしゃらないそうです。その時に渡されたのはノートの切れ端に金額が書かれたものだけ、詳しい見積書は請求書と一緒に手渡されたとのことでした。
 具体的にお役に立つことは出来ませんでしたが、一般的な費用が聞けただけでも有難かったですとおっしゃっていただきました。
 
 たとえ、余命を知らされていて心づもりはされているつもりでも、大切なご家族の万一の時にはやはり普通の状態でいることはとても難しいと思います。
 未だ、葬儀のことについて何も知らないのをいいことに、不安定な心理状態であることにつけこんで、葬儀社の思うようにされてしまうということがあるのがとても残念に思います。
 また、病院に入っている全ての葬儀社がそうというわけではなく、きちんと対応している葬儀社もあるというのに、全てが疑われてしまうこともまた残念なことだと思います。

 病院からは「なるべく早く迎えに来て頂いて下さい」と言われることもあるかもしれませんが、そこで「早く出ないと・・」と急かすのは葬儀社の人です。(白衣を着ている事もあるそうですので、病院スタッフを間違えることもあるみたいです)
 急かされることこそ、「つけこもうとしている」と思っていただいたほうがいいのかもしれません。

 葬儀社を事前に決めておかれることが一番安心につながることだと思いますし、実際に事前に葬儀社を決めておかれた方からご葬儀後に、「安心して葬儀を行えた」とご報告頂くことはとても多いです。
 ただ、葬儀社を事前に決めておくことに抵抗がある方も多くいらっしゃることと思います。
 そのような場合でも、葬儀のことを少しだけ調べておくだけで避けられるトラブルはあると思います。