コロナ禍の中、御葬儀も出来るだけご会葬者の人数制限をされ、お身内だけでのお見送りが大半を占める昨今ですが、現場は大分落ち着きを取り戻してきましたとのご報告を、担当者から伺いました。
半年前はコロナに関して様々な情報が飛び交う中、対応にどこまで踏み込んでよいのか、苦慮されていた担当者の方々も、最近は平常心に戻られたとのこと。
昨今はネットを通してのハウツウ式の御葬儀が増えており、コロナ禍の中、状況の見極めが難しいとのことで、この当たりさわりのない通り一遍の御葬儀も、さらに拍車がかかっているように思われます。
しかしながら、お見送りするご喪家の想いは夫々ですので、ひとくくりにするのは如何なものでしょうか。
ご出席の方々も、ご喪家の想いも夫々です。
そんな中でも、一方で少人数でのご要望に見合った御葬儀をお望みの方も増えております。
それぞれのご要望に合ったお別れの仕方の見極め方は、地元に詳しく、臨機応変に対応可能なベテラン担当者のなせる業でもあり、出番でもあります。
御葬儀後に寄せられるアンケートでも、その対応ぶりが際立ち、ハウツウ式の御葬儀では見落としてしまいがちなご要望もくみ取り、その場の空気を読み込んで、ベテラン担当者の心意気を見せてくれたとの感謝のお言葉を度々頂いております。
永年連れ添ったお母様の悲しみが強く、お疲れのご様子を見て取った担当者は、ご会葬の方々に「お身内だけですのでゆっくりやります」と申し上げ、棺にお花を入れた後、お母様の為にお父様との無言の対話の時間を取り、火葬場の告別ホールでも皆様のご焼香が終わった後も、その場を離れることが出来ないお母様に別れの時間を取り、全てお母様のペースに合わせて進行されたとの由。
又、別な担当者は開式前に「火葬場が混んでおり、連絡を待つため時間のズレがありますが、逆にお別れがゆっくりできるとお考え頂ければ」と読経の順序を分かりやすく説明し、最期のお別れの儀では「何度でもお別れして、お言葉を掛けてください」と励まされ、ご会葬の方々からは皆様それぞれ思い思いのお別れが出来たと感謝の報告を頂いたとの由。
御葬儀の仕方はひとくくりにできません。
ご喪家のご要望をいかに取り込めるか、担当者の腕の見せ所でもあるようです。