IDとパスワード

 リスクを分散させるため関西へも本社機能の一部を移す、といったように、震災は企業のあり方にも再考を促しています。大企業さらには国家のあり方についても、平時には一極集中は効率的なメリットを存分に享受できるけれども、非常時には危険極まりないというわけです。

 これは大組織にだけ関係ある問題ではなさそうです。われわれのような小さなところでも考えておいたほうがよさそうです。たとえば、データを取り出すのに、特定の場所に行かないとだめだとか、特定のパソコンでないと取り出せないというようなことは避けるようにしていかないといけない感じが強くしています。

 2年ほど前から徐々に浸透してきている「クラウド」は解決法の一つになると思います。クラウドが説明されるときに大体最初に取り上げられるGメールで例えれば、IDとパスワードさえあれば、場所やどのパソコンかは関係なく、ネットに接続できる環境さえあれば、Gメールにアクセスしてメールを確認したり、やり取りすることができます。

 当センターでも、前から、メールでのやり取りはすべてGメールに転送し、データのバックアップ用に使っていました。メールデータのバックアップからさらに進めて、他のデータについても、どこからでもスタッフがアクセスして情報共有きる仕組みにできれば、かなり安全度が高まると思っています。

 ところで、クラウドを前提に考えるとき、ものすごく大事だと改めて思ったのが、IDとパスワードです。ルールをきちんと作って管理しないとゴチャゴチャに混乱してしまうと痛感しました。いつも利用しているパソコンなら、IDとパスワードを自力で入力しなくても、自動入力されてログインとなるでしょうが、これに慣れすぎると、違うパソコンを使う時など大変な目にあいます、というより実際あいました。昨日は、利用するサイトのIDとパスワードを整理しだしたら、一日がつぶれてしまいました。ATMの静脈認証ような個人認証システムが早くできないかと思いました。