ご葬儀が終わると、張り詰めていた気が一気に緩み、体調を崩されるというのはよく耳にする話です。
寝る間を惜しんでご看病され、ご逝去後はご葬儀の準備…と、休む間もなくご葬儀を迎えられ、長期にわたり疲労がたまっている方もいらっしゃいます。
特に、喪主を務められる方やご葬儀を仕切る立場にいらっしゃる方は、気が張り詰め、ご自身の身体の疲労に気づかないこともあります。
通夜にお伺いしたときに喪主様にご挨拶をする際は必ず「明日のために、少しでも身体を横にして休んでください」とお話しさせていただいています。
たいていの方は、「わかりました、ありがとうございます」とおっしゃっていただけるのですが、やはり気が張っていることと、日常ではない環境せいか、なかなかお休みにはなれないようです。
先日、斎場訪問をさせていただいた時に斎場の関係者から聞いた話ですが、火葬後に初七日法要で式場に戻ってきたときに、ご遺族の方が急に体調を崩されることがよくあるとおっしゃっていました。
特にご葬儀の際に「あれも、これも」と、とてもお元気に振舞っていた方に限って、具合が悪くなってしまうそうです。
精進落としのご会食後に、両手に荷物を持ち、「大丈夫、大丈夫。」と動き回っていらっしゃった喪主の方が急に転倒し骨折してしまい、救急車に来てもらったというお話しも聞きました。
悲しみの中、やらなくてはならないことが沢山ある状況で、様々な感情を抑えて気丈に振舞うということは、恐らくご自身が思っている以上に身体に負担がかかっていることと思います。
なかなか難しいことかとも思うのですが、無事にご葬儀を終えるためにも、是非、ご自身の身体を休める時間を作ってください。