1日だけの家族葬

 通夜に宗教者や会葬者を呼ばずに御家族だけで故人を偲ぶ。
 あるいは葬儀・告別式の1日だけの式にするという形態が増えつつあります。
 特に菩提寺を持たないで家族葬をご希望の方の中に多いようです。
 お身内だけで静かに見送りたい点、また費用の点でも抑えることができます。
 読経代も1日だけですし、通夜のお料理等は要らず、式場費も公営の斎場ですと時間貸しのところや通夜と告別式を分けているところもあり、民営の貸斎場の中にも費用の全体の3分の2位になるところもあります。

 昨年立ち会った葬儀の中にも幾つか見られました。
 岩子会館(東京都町田市)での式の場合は通夜は御家族3名がご遺体のそばで過され、翌日の葬儀告別式をご親族だけで執り行いました。
 
 また、中道寺会堂(東京都杉並区)での式の場合は告別式当日朝9時にご自宅で納棺され、そのまま自宅から式場に搬送されました。
 前夜ご自宅で家族だけの通夜を行ったそうです。
 12時からの葬儀・告別式の後、繰上げ初七日が行なわれ、13時出棺となり、出棺後は斎場に戻らず、近くのホテルでのお食事会となりました。
 この方の場合はご遺族の仕事の関係で時間が取れず1日だけの式になったようです。
 読経代や通夜の食事代の浮いた分で火葬料を特別室にしたり、ホテルでのお食事会代にあてたそうです。
 
 新井白石記念ホール(東京都中野区)での無宗教葬でお別れ会の場合はパーティ形式で全てご喪家が取り仕切り、葬儀社の担当者は黒子に徹してご喪家を支えました。式場にご喪家手作りの料理を持ち込みましたので階下のお清め室も利用せず、式場と親族控室のみの使用となりました。
 岩子会館、中道寺会堂の場合は式場の使用料は1日でも2日でも変わりませんが、新井白石記念ホールの場合は半額になりました。