葬儀社と斎場の関係がよくわからないという方は意外と多いかもしれません。
消費者の方からの目線で見た場合、よく目にする葬儀場はどこが運営しているのかなど、あまり気にすることはなく、お身内の方が心配な状況になっても「あそこに式場があった」などの少ない情報で葬儀社を決めてしまわれることも少なくないように思います。
葬儀場は、葬儀社が保有する自社斎場や、区や市など行政が運営している公営斎場、また、寺院や地域が運営しているような貸斎場など、管理している所が違うことによって、葬儀社を選ぶという選択肢があるにも関わらず、それに気づかないこともあるのかもしれません。
先日、事後のご相談でどの葬儀社でも対応ができる○○会館(民間の貸式場)を紹介してほしいとおっしゃる方がいらっしゃいました。
そのご相談者は斎場が葬儀を全て行ってくれると思っていらっしゃったとのことで、式場は葬儀社が予約を行ないますので、そこの式場に慣れている葬儀社をご紹介させていただく旨の説明をしたところ、ご理解されたということがありました。
また、他にも「○○斎場ですか」と、斎場と間違えてお電話をいただき、お話しを伺うと、その方も斎場に依頼すれば葬儀が行えるものだと思われていたということもあります。
たしかに、葬儀社が自社で運営している自社会館はその葬儀社さんのみが葬儀を行える会館であることが多く(まれに、どなたでも使える貸式場にしているところもありますが)、インターネットやCM、広告などでも目立つため、消費者の方が葬儀式場=葬儀社と思われてしまうのも無理は無いかと思います。
使用したい葬儀場が葬儀社の自社会館であれば、その葬儀社に依頼することになりますが、公営の斎場や民間の貸式場の場合は、「葬儀を行う場所を貸している」だけですので、ご葬儀のお世話をする葬儀社はご利用される方が自由に選ぶことができます。
自社会館を持たない葬儀社は、自社会館を保有する葬儀社よりも多いです。
つまり、「貸式場を利用したい」と思われている方には、葬儀社の選択肢が多くあるということになります。