求めるものを明確にすることは大切

スマートフォンなどのITの進化や競合他社の発達で、以前よりインパクトはなくなりましたが、ホットペッパーは、画期的なビジネスモデルでした。事業を成長させた立役者が書いた本が「ホットペッパー・ミラクルストーリー」です。

一読して、事業運営に必要な知恵が至る所にちりばめられていて、ものすごく参考になりました。正社員はごくわずかで、ほとんどが業務委託、契約社員、アルバイトによる組織を、どう動かしていったのかは圧巻です。

と同時に、その前の段階の、採用システムを命綱として、どんな資質と能力と態度をもった人間を探しているのかを明確にして、それを見抜く面接技術を確立していったのもすごいです。

当センターでも、葬儀社さんの募集ページを少し前に変更してみました。以前は、当センターの考え方に賛同できるところ、という打ち出し方が強かったのですが、今はもっと、求める葬儀社イメージを明確にして、それを伝えるように変えました。

たしかに、申込数は、以前よりも少なくなった感じではありますが、これでよかったと思っています。
提携すべきでない葬儀社と提携してしまったり、提携すべき葬儀社と提携できてないというミスを多少なりとも防げる気がします。

ちなみに、募集ページでの求める葬儀社さんは下記のようなものです。
「当センターの特徴は、相談員による相談型と、顔の見える範囲での葬儀社紹介ということです。
広範囲にサポートを可能にするオペレーターが型ではないので、相談員は地域の斎場や葬儀社等の情報把握に努めますし、紹介するところも、ご相談者の要望に応じて地域対応力のあるところが必要です。
それゆえ、われわれの求める葬儀社さんは、地域に密着した仕事をされているところです。地域に密着しているがゆえに地域の実情を熟知し、ご相談者に、きめ細やかな様々な提案や選択肢が提供できるところです。」

そんなこと、当たり前だろう、と思われるかもしれませんが、そうでもなさそうです。ネットを利用し過大にPRし広範囲に集客しようとしているところもあるからです。 都内に拠点が一か所しかないような小さい会社にもかかわらず、ネットを武器に広範囲に施行するがゆえに、ご喪家へのサービスが雑になる、フォローが薄くなる、その地域の式場の利用の仕方もルールも知らない、地域のしきたりをしらない、というようなところがあるからです。

より身近において安心で適切な葬儀社を選びたい地域の人と、主にネット上において自社の特徴を理解してもらうのに苦労している地域の葬儀屋さんを、うまく結びつけるのが、われわれの役目でもあります。