ご喪家と担当者の間には・・・。

 師走の声が聞かれる間もなく、今年も残り少なくなって参りました。
 本年も当センターでは様々なご葬儀のご相談をお受けし、ご葬儀の担当者との橋渡しをさせていただきました。
 ご相談をいただいたお1人お1人のお気持をどれだけ汲み取って差し上げられたか、やり直しがきかないご葬儀だからこそ、少しでもご相談者のご納得のいくご葬儀をお出しできたか。
 自問自答しながらの1年でした。

 一方、ご相談者からご葬儀後に頂いたアンケートやご報告からご紹介した担当者の奮闘ぶりをお伺いし、ともするとパターン化されがちなご葬儀に背を向け、ご喪家の方々と正面から向き合い、各々のご要望に対応している姿には大いに励まされたものでした。
 
 新年早々に倒れられた60代のご主人の見通しが厳しいと担当医から告げられた奥様からは、万が一の際、30年前のお義母様同様に、家にいるのが大好きなご主人の為にも、ご自宅からお見送りされた方が良いのか、交友関係も広い方ですので、多くの友をお呼びする斎場でのご葬儀がよいのか、はたまたそれ以上に、このような状況の中でお問い合わせすること自体が如何なものかと躊躇されながらのご相談を頂きました。
 
 揺れ動くお気持ちを押さえながらのご相談に、この方でしたらとの思いを込め、女性のベテラン担当者の方をご紹介させていただきましたが、後日ご相談者から頂いたアンケートからも担当者について「ご相談しやすく、何からどのように始めたらよいのか分からず戸惑っている中、一つひとつ丁寧に説明してくれ、なによりも焦らずに気持ちを落ち着かせて日々を過ごすよう話してくれ、何時でも待たずにご相談にのっていただけた」ことがなによりでしたと、ご満足のご評価をいただきました。

 また、深夜土砂降りの雨の中、遠方の病院でお父様がご逝去されたとの報を受けた担当者は、帰りの便がないご相談者もご一緒に、ご要望のご自宅マンションにお連れしましたが、エレベーターのサイズに柩が合わず、深夜とのことで一旦は担当者の自社安置所にご安置され、翌日エレベーターの奥の扉を開けてもらい、無事再びご自宅に搬送ご安置することができました。

 4か月ぶりにご自宅に戻られ、ご家族水入らずのひとときをお過ごしになられ、ご葬儀前日には再び葬儀社の自社式場へとお戻りになられたお父様は、祭壇に飾られたご自身の飛び切り笑顔の写真に迎えられました。

 ご家族が遺影の決定打を決めかねていた中、闘病中に写した笑顔の写真を見つけた担当者は、元気にお仕事をされていた背広姿の写真と合成し、お元気な頃を彷彿されたイメージどおりの写真が出来上がりました。
 1日葬のご葬儀が始まる前には担当者の気配りで、お父様のお好きだった曲が流れ、その細やかな対応にご喪家一同から感謝のお言葉をいただきました。
 
 ご喪家の様々な思いを乗せた今年の最終便の出発も近づいて参りました。

 当方の担当も本年最後になりました。
 この1年、拙いブログにお目を通していただき、ありがとうございました。
 来年も引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 
 少し早めではありますが、
 では、よいお年を!