お母様が脳出血で倒れ、葬儀のことが身近になってきたが、お葬式の事が何も分からない、と、友人から相談がありました。
お父様はすでに他界されていて、友人は長女ということで、葬儀の際は喪主になります。親戚たちとは密にお付き合いをしているので、友人が決めたことに異論を唱える人はいないということですが、決定権があればあったで、それが迷う事につながっていると言っていました。
また、お母様とは離れて暮らしていたため、お母様とは葬儀の話しをしたことが無く、生命保険の証券や印鑑をどこにしまっているのか探すのが大変だそうで、キャッシュカードは見つかったけれど、当のお母様は認知症が進み、暗証番号がわからず、医療でかかる費用を引き出すのもとても手間がかかるとのこと。
判断に迷ったり、わからないことが多く出てきたことで、元気なうちに色々と聞いておけばよかったと後悔しています。
最近ではご自身の将来について考える方も多くなっているようですが、子供の立場から親の葬儀について積極的に話しをすることにためらいがある方は多多いと思いますが、友人のお母様のように、急に倒れ、何も聞けない状況になることも・・。
以前、他のご相談で、「父は元気な時にここの斎場はいいな、と言っていたので、そこで葬儀をやってあげたいと思っている」とおっしゃるご相談者がいました。
普段の何気ない会話の中にも残された家族が判断に迷わないで済むヒントがある事もあるようです。
私はこのような仕事をしているので今まで親と葬儀のことは色々話してきたつもりでしたが、先のことを考えるとまだ判断に迷う事もあり、まだ聞きたいこともあるのですが、両親も高齢になり、病気を患っている今となっては、葬儀の話しはしづらくなってきました。
お元気なうちに、気になることは何気なく聞いておくと、残された家族は選択肢が狭まって判断がしやすくなるかもしれません。