斎場の間口と祭壇との関係

 概算の見積りを取る段階でおおよその予算から祭壇が提示されますが、見積りの費用を大きく左右するのがこの祭壇です。
 葬儀社の担当者は色々な価格帯の白木祭壇、生花祭壇の写真を用意し、依頼者にお見せします。
 生花祭壇の写真の場合は色や形は分かりやすいのですが、特に大きさが掴みにくく折角のお花が生きてこない場合が間々あるようです。
 斎場も間口の広さと式場の大きさに必ずしも一致せず、どちらかといえば家族葬向きの斎場でも間口3間以上もあることもあります。
 その斎場に精通している担当者でも特に依頼者のご要望でシンプルな祭壇をご希望され両サイドの供花の並べ方でバランスをとるのに苦労したケースもあるようです。
 勿論横長な生花祭壇をご用意している葬儀社もあります。

 以前立会いに伺った斎場では担当者に会うなり「市営斎場ではこれと同じ生花祭壇が大きく見栄えがよかったのですが」と言われ、依頼者も「もう少し大きな祭壇にしておけばよかったかも」と少し浮ぬ顔の様子でした。
 この場合ご家族ご親族のみ10数名の会葬者でしたが、交通に便利な所と日程が最優先されたため社葬もできるくらいの大きな斎場で執り行うことになり、式場も間口が広くなんとなく、ポツンとした印象を受けました。
  
 同じような間口の広い斎場での印象的な生花祭壇の場合は、横長の花祭壇に緩やかなカーブのラインを入れ、それが鮮やかなアクセントになっていました。生花祭壇に供花を組み込み式にして華やかさを出し、このライン創りは華やかな割りにはお花もそんなにいらないというメリットがあるようです。
 せっかくのお花を生かすも殺すも祭壇と式場とのバランスが大きく影響されるようです。