お葬式の値段には裏がある

 元警官のジャーナリストの黒木昭雄さんが書いた「葬式の値段には裏がある」という本があります。葬儀社と病院との癒着の実態や悪徳業者の手口など葬儀社を取り巻く裏事情を描いています。
 お父さんが亡くなった際の葬儀費用に不信をもったことが、この本を書くきっかけだったといいます。
 要するに、この本が明らかにしているのは、葬儀社、葬儀費用など葬儀を取り巻く情報・知識を持っていないことがどれほど危険なのかということです。

 もっとも、こうしたことは葬儀業界だけのことではありません。どの業界でもあることです。たとえば、葬儀社自身も痛い目にあっています。
 最近は、葬儀社もホームページで情報を提供しているところが多くなってきています。だいたい葬儀社の人は、そちらの方面に明るくないので、費用のみならず内容に至るまで、だいたい製作会社やSEO会社などのいいなりです。
 そして、かなりの無駄な費用を使った挙句、効果がなかったと後悔だけしているのです。

 いずれにしても、知らないとだいたい不利益を被ります。(利益の源泉は情報格差による、と喝破している学者がいるほどですから。)

 ただし、不利益を被るからと言って、自ら、すべての情報に精通することはできません。それでもいろいろな場面で、知らなくても判断しないといけないことは多々あります。
 この場合役立つことは次の2つでしょうか。
・常識的な感覚を持っておくこと。
・よき相談者がいること。