斎場とは通夜や葬儀・告別式を行う場所のことです。自宅葬から斎場での葬儀へここ数年で移行してきています。
2002年に東京都生活局が公表した「葬儀にかかわる費用等調査報告書」によれば、葬儀の会場として、民営の斎場(32%)、寺院斎場(26%)、公営斎場(15%)、自宅(11%)となっています。ところが、平成7年の調査では、自宅が42%であったので、自宅で葬儀を行う人が急激に少なくなっているということがわかります。
その理由としては、斎場を利用すれば、葬儀のために自宅を準備する必要もなく、近所への心遣いが必要ないことなど、遺族の精神的負担が少ないということがあるからでしょう。と同時に、葬儀社にとっても、自宅よりも斎場のほうが手間がかからないため、斎場を勧めるということもあるように思われます。
斎場利用の増加による影響は、大きく見れば、地域コミュニティーが運営の主体であった葬儀が、葬儀社主導の葬儀に変わってきたところにでていると思います。他には、初七日法要を葬儀・告別式当日に繰り上げて行うことや、告別式より通夜に弔問に訪れる会葬者が多くなっている傾向に拍車をかけていると思われます。