通夜、葬儀、告別式、初七日法要と続く読経は信仰心のある方等を別にして、初めての経験という方も多いのではないでしょうか。
まして子供達にとってはちんぷんかんぷんで、大人に混じって神妙な顔をして、ひたすら時間をやり過ごすのを待つことになってしまいます。
昨年末、伺ったご葬儀ではご住職が一つひとつ丁寧に説明してから読経が始められました。
定刻、席に着かれたご住職は「ご一緒にお勤め願いたいと思いますので、お配りした紙を見ながら木魚と一緒に般若心経を斉唱しましょう」まずはいきなり声を出すことで儀式の緊張感が和らぎ会場に一体感が生まれてきました。
「仏様と一体になっていただくことを成仏と言いますが、まずは仏様とお弟子の約束を結んでいただきます」。
1時間近くの儀式が斉唱、合掌、礼拝、般若心経と参加型になり、時間が足りなく感じるくらいでした、
「葬儀が終った時、私共もしばらくの準備が必要で、この世とあの世の間には49日間ほど掛かります。旅支度の49日間怪我が無いようにと死装束と一緒にわらじを入れてやります」
お子さん達にも湯灌や納棺の儀を見せながら、分かりやすく説明されとても喜ばれたそうです。
家族を中心にしたご葬儀がふえている関係もあり、お子さん達も参列されるケースが増えています。
ご住職自ら説明されることでお子さんだけでなく、会葬者全員が葬儀という儀式の意味合いを理解されたようです。