社葬の本番は準備から式が終った後まで続きます。

 ご親族や親しい方々のみで密葬を執り行ってから社葬までに通常約1ヶ月近くの期間が置かれます。
 その間、葬儀実行委員長の指揮下で準備に取り掛かります。
 準備の第1段階としてまず式場選びから始まります。
 葬儀形式も仏式、神式、キリスト教、無宗教とあり、どの式によるかで式場がおおまかに選択されます。
 さらに式場選択の要素として、会葬者数に見合っているか、交通の便はよいか、分かりやすい場所か、駐車場のスペースは確保できるか、駐車場から式場まで離れすぎていないかが重要な鍵になるようです。
 葬儀社には葬儀規模や予算などから式場を含めた概算見積りを出してもらい煮詰めていきます。
 また、式場と同時に関係者のスケジュール調整をして葬儀日程を決める必要があります。
 日程を決めるに当たって、個人葬との違いは土曜日、日曜日を避けることが大切です。会社主催の式ですので、会葬者のためにもウィークデイに執り行われるようにします。
 会場、日程が決定したら関係各社及び関係者に連絡します。連絡方法としては封書の他に新聞広告があります。
 新聞広告ですと封書で行き渡れない方々にも連絡がとれるという利点があります。
 いずれの場合でも香典、供物、供花等を辞退したり、神式、キリスト教の式典などの時は明記する必要があります。会場で会葬者の戸惑いの原因をつくることにもなりかねません。仏式の場合は特に記す必要はありません。
 新聞に訃報広告を出す場合は葬儀社か広告代理店か直接新聞社の広告部に申し込むことになりますが、ほとんどの葬儀社が代行してくれます。葬儀日程に合わせた掲載日のタイミングも気をつける必要があります。
 当日の式次第、席次、弔辞依頼、指名焼香と対外的にも重要なことが重なり、細心の注意をしても注意し過ぎることはないようです。落ち度はなかったと思っても相手の
心情までは測りかねます。
 そのためにはいち早く、できれば社葬翌日には御礼にまわり、相手の方が不在でも名刺を渡しておくことが、今後の付き合い上大切なことになります。

 社葬は準備から長い本番が始まります。