宮型霊柩車は利用できなくなるのか

 先日の朝日新聞の記事に「宇都宮市は来年3月から稼動する新しい公的な火葬場について宮型霊柩車の乗り入れ禁止を決め、葬儀業者に伝えた」とありました。
 昨年6月にオープンした千葉県印西斎場から先月送られてきた利用要領の中でも、留意事項の第1にご来場にあたっての宮型霊柩車の乗り入れ禁止を謳っていました。
 他にも埼玉県さいたま市大宮聖苑、越谷市斎場、上尾伊奈斎場つつじ苑等でも乗り入れ禁止になっています。
 都内と神奈川県下では今のところ規定は見当たりません。
 特に新規の火葬場の場合は地元住民の方々との話し合いの中で条件とされることが多いようです。
 このことは早速TBSラジオのトーク番組アクセスでも取り上げられていました。
 聴取者の意見として、50年間火葬場近くにお住まいの年配の方は「40代、50代の頃は霊柩車を見てもなんとも思わなかったが、75歳を過ぎて宮型の霊柩車を見ると足が止まってしまいます。いやというより自分の余生が迫ってくるように感じるからです。ですから、普通の自動車のような洋型霊柩車の方がこころにやさしくあたるような気がします。」と話されていました。
 都会ではいつの間にか圧倒的に高級乗用車型の洋型霊柩車の利用が増え、街中でも宮型の霊柩車にお目にかかる機会が少なくなってきています。
 それは宗教心の問題で若い人の宗教心が薄れているからだと言う方もいらっしゃいます。
 少なくなったとは言え年配の方を中心に根強い人気の宮型霊柩車の存在も、個性の強さゆえに引退を余儀なくされていくのだろうか。