葬儀予算はどこまで抑えられるか

 電話やメールでのご相談の中で予算を伺うと「病院での支払いで使い果たしてしまったのでできるだけ費用を抑えたい」という切実な声がよく聞かれます。
 葬儀費用といっても葬儀社に支払う以上に斎場費、飲食代(通夜のお清め代と精進落し代)、返礼品代、火葬場費、霊柩車代、移動用のマイクロバス代、お布施代等の費用が別途掛かってしまいます。
 その中でどれをどのようにやりくりして削られるかで予算も大分変わってきます。
 勿論、葬儀社独自のやり方で応じてくれるところ、難しいところはありますが、ご要望に添った方法を少し考えてみましょう。
 
 例えば、葬儀・告別式1日だけにすることも可能です。
 但し、式場費は公営斎場の一部を除いて、2日間単位になっているところが多く、割引は少ないようです。それでも通夜の飲食代、読経代が浮きますので大分費用は抑えられます。
 葬儀社によっては祭壇ではなく、棺の両端や遺影の周りにお花を置くシンプルな飾り方も相談に乗ってくれるようです。供花が多く出た場合は名札を芳名板にして、頂いたお花で祭壇造りもできます。
 「知り合いの花屋さんに花祭壇をお願いしてよろしいですか」という依頼者の方もいらっしゃいましたが、さすが、これは却下されました。出来上がった祭壇を会葬者に批評される可能性もあります。葬儀社としては責任が持てないからとのことです。
 究極の節約ぶりとしては、炉前だけの短い読経をお願いする方法もあります。この場合、葬儀・告別式の読経はなく火葬炉前だけになります。読経代はおおよそ5万円前後と通常の5分の1から6分の1程度で済みます。葬儀・告別式はご焼香だけになります。
 火葬場併設の斎場ですと霊柩車代、マイクロバス代は必要ありませんし、都区内を除いてほとんどが公営ですので費用の面でも抑えられます。
 
 先日電話を頂いた方は「他人の手を煩わせたくないので、自分で自分の棺を造っておき、万が一の時友人に直接火葬場に運んでもらいたいが・・・」との徹底ぶりでした。
 しかし、棺を造るのは構わないが、火葬場の方で個人的に申し込まれても受け付けないようです。霊柩車で運ばれたご遺体のみになります。
 それは搬送でも同じようで、インターネットを見て搬送会社に直接頼む方がいらっしゃいますが、搬送会社は葬儀社を通してお願いしていますとのことです。
 葬儀は一つの形式です。個人が勝手にできないこともでてきます。その形式の中で予算を抑えバラエティに富んだお見送りを考えたいものです。