ご葬儀の後、落ち着いてくると以外にも話題の中心は通夜のお清めや精進落しに出されたお料理の良し悪しに移ってくることが多いようです。
食べ物の恨みは恐ろしく、少し前までは、お葬式の料理に美味いもの無しなどと半ば公然とおっしゃる方もいらっしゃるくらいでしたが、最近は祭壇以上にお料理に気を使うご喪家も増えてきています。
これは葬儀の形態がご家族ご親族を中心にした家族葬が増えてきたことと連動しているようにも思われます。
「お忙しい中を遠路来て頂いた方には、おいしく召し上がって頂きたい」「おもてなしは母の遺言ですので」と積極的にお仕着せではないプランを話される方もいらっしゃいます。
先日は通夜、告別式共精進料理のみでお願いしますとおっしゃる方や、京都出身なので湯葉を中心にした料理を注文された方、精進落しは故人の行きつけの料理屋さんでとおっしゃる方等、それぞれのご喪家に見合ったおもてなしに気を配っていらっしゃるのが目に付きます。
また、当センターのご利用者アンケートでもお料理への注文やお褒めの言葉がよく目に留まります。
一方の葬儀社の担当者も関心が高まり、関東一円数十社もの料理を試し、やっとどなたにも満足頂ける店に出会ったというつわものもでてきています。
お気持ちのこもった見送り方は各人各様ですが、「おもてなしの心」もキーワードのひとつになるでしょう。